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来る8月26日、講談社より新しい本「ハカセは見た!! 学校では教えてくれない生きもののひみつ」が出ます。イラストレーター・安斉俊さんの美麗なイラストとともに、私が国内外で生き物を探したりやっつけられたりした話が満載です。何卒よろしくお願いします。
http://bookclub.kodansha.co.jp/calendar
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※しばらく、トップに置きます。

3509.jpgベダリアテントウRodolia cardinalisの幼虫。兵庫にて。

3508.jpgイセリアカイガラムシが湧きに湧きまくったナンテンの枝葉を見ながら、「どっかにおるんじゃねーか?」と思っていたら、やっと見つけた。ぱっと見、イセリアの若齢個体と似ているため、いることに気づかなかった。

オーストラリアから侵入して農作物に大害をなしたイセリアを鎮圧すべく、同じくオーストラリアから連れてこられて放たれた天敵。日本には明治時代に導入されたようだが、今やほぼ生物農薬として全世界にバラ撒かれているという。害をなす外来種を減らすために外来種の天敵を持ち込み、それでいて在来生態系を乱すことなしに鎮圧に成功した、数少ない事例の一つ。
そんなわけで、世界的に見ても非常に広域な分布を示すコスモポリタンであるところのベダリアだが、俺は30年以上も虫ばかり探し続けてきた人生で、まだたった2回しかこれを見たことがない。イセリアに強く依存した生物なので、イセリアが生息しないエリアでは見かけることがないのだ。俺は今までイセリアがほとんど生息しないエリアばかり点々と移住してきたため、べダリアには全く馴染みがない。ものすごく希少価値が高い。

3510.jpg頭をイセリアの下側に突っ込んで裏返すようにし、その腹側を食い破って殺す。容赦なくイセリアを粛正していく。

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クマゼミCryptotympana facialis。兵庫にて。

クマゼミは主に午前中盛んに鳴くとされている。俺がまだ幼かった頃、クマゼミの生息地で正午過ぎにその声を聞くことは滅多になかったと記憶しているが、今では午後や日没間際にもけっこう声が聞かれる。セミは気温と明るさに反応して鳴き、その鳴くために必要な気温や明るさの程度は、セミの種によって異なる。
20-30年前とは様変わりした様々な環境要因が、セミをおかしな時間に鳴かせるようになったのだろう。

3502.jpgモリアオガエルRhacophorus arboreus。兵庫にて。

数日間晴天の続いた、水気など一切ない街灯の下に来ているのを見つけた。乾燥にはめっぽう強いらしい。

3503.jpgオオゲジ Thereuopoda clunifera。兵庫にて。

温暖な地域では夜の森でよく見かけ、民家の風呂場などにも侵入してくる。洞窟の中でも遭遇頻度が高い。でかい個体は遜色なくでかいし、そのうえ信じがたいほど素早く動くので、多くの人々はこれを畏怖する。だが、同類項のムカデに比べて、大きくパッチリした眼を持っているため、顔つきだけ見ると結構愛着が持てると思うのだが。

ゲジの持つ複眼はかつては偽複眼とよばれて、昆虫の持つそれとは区別されてきたが、今ではそうではないらしい。