3472.jpg精霊。

チゴガニとの関係が深いとされるが、地域によってその依存度にはかなりの差があるように思える。この産地ではチゴガニの個体数は相当多いのだが、その巣があるエリアにはほとんど姿がない。もっと干潮線間際にある、チゴガニの巣があまりなくて地面がひび割れたような所に集中して多く見られる。ひび割れの隙間を巣にしているようだ。

以下、分かる人間にのみ向けた内容。

大きい方のヤツに、どうしても会いたい。しかし、もうかれこれ何度犬型のスモールボックスリバーに出向いたか知れず、しかもヤツが一番表を出歩いている可能性が高い夜中に探しに行ってるのに、見つかるのは常にこいつばかり。もはや、ここで粘って探すのは実りがない気がしてきた。
いっそ、フォーチュンアイランドのシャークリバーまで行ったほうがまだ可能性はあるのかとも思う。しかし、あそこで見つかったという記録が報じられたのは、今からかれこれ30年近くも前のこと。今、あそこのヤツは健在なのだろうか。近年あそこまで探しに行った者はいるのだろうか。少し調べた限りでは、あの辺りは津波の影響で一度広域に渡って洗い流されてしまったらしく、海浜植物群落がダメになるなど、結構深刻な被害を被ったという。限りなくここも望みは薄そうだが、それでも犬型で粘るよりはマシな気がする。


3467.jpgコハクオナジマイマイBradybaena pellucida。茨城にて。

もともと西日本の限られた所だけにいたらしいが、近年人為的にかなり分布を拡大した。殻の中央の黄色い部分は、紫外線ライトを当てると発光する。理由は不明。

俺は見てもいないものをさも見た体で吐かす人間をやめるぞジョジョーッ!!!

3466.jpg精霊。

この生物を知る誰もが、その特異な頭部形態からアレを食うに違いないなどと言いながら、その実それら人間の99.9(以下、9が無量大数個続く)%が実際に見てなどいないさま。

まして、それが写真に撮られた歴史はあるのだろうか。少なくとも、俺が今持てるあらゆる手段でネット・文献その他を漁って調べた限りでは、それが存在する証拠を掴めなかった。

俺は実際にそのさまを見た。写真にも収めた。だから胸を張って「これが細長い頭部をカタツムリの殻内に突っ込み、中身を食う生物だ」と、これから方々で喧伝して回る。俺にはその権利がある。

3456.jpg精霊のロストした地。

奴が再び現界するかどうかは知らない。一つだけ確実に言えるのは、俺が気まぐれを起こさない限り次の50年も、誰も再発見しようなどと発想すら起こさないということだ。この50年、奴のために誰も何もしなかったのだから。

何のことか分からぬ人は、「絶滅危惧の地味な虫たち」 (ちくま新書)を参照のこと。

3442.jpg精霊。

かれこれ、もう何百回河川敷でオオゴミムシやオオナガゴミムシや兄弟を見つけた時、これと間違えてぬか喜びさせられた事か。もう一生見ることなく棺桶に入ることさえ覚悟していた。
近年非常に稀な超大形肉食動物で、一定の面積をもつ湿った裸地が広がる場所に、突発的に出現する。今世紀以降、犬型県以外で見つかったとする公式記録を聞かないが、からくも犬型県の外で複数個体を見られる場所を見つけてしまった。

こいつが属す分類群の者たちには、左右のキバの形が左右非対称になるという顕著な特徴がある。恐らく、カタツムリなど陸生・半水性の巻貝を専食するための適応であろうと言われているが、大多数の種において野外での捕食生態の実際は調べられていない。そこへきてこいつだが、思ったほど左右非対称という感じには見えない。兄弟のほうがよほど非対称に見える。
俺がこれを見たのは河畔林内の地べたで、そこは周囲が桑の木で囲まれていた。地面には、熟した桑の実が大量に落ちて潰れており、夜間多くのヒラタゴミ、ゴモクムシが集まっていた。そんな群れの中に、ぽつぽつ混ざる感じで精霊がいた。しかし、桑の実を食っている雰囲気ではなかったし、そこにはカタツムリも全くいなかった。

お前が自然状態で何を食っているのか、突き止めてやる。