FC2ブログ

3758.jpg
ニンギョウトビケラ属の何か。埼玉にて。

たぶん無印だが、詳しくないので確定しない。似た種がいくつかいるので、外見で種を判別しがたい。

3757.jpgアオヒゲナガトビケラMystacides azurea。埼玉にて。

紅い瞳、だんだら模様の触角を持つ。奇妙にたわんだ翅は、まるで深海のような青い輝きをたたえる。別段珍しい者ではないが、ふと視界の端にこれを認めたときは、つい見入ってしまう。

2980.jpgヨツメトビケラPerissoneura paradoxa。茨城にて。

山間部の沢で、初夏に現れる。派手ではないが美しい。個体変異が激しく、翅に目がないものもいる。

2761.jpgヤマトビイロトビケラNothopsyche montivaga。西日本にて。

2762.jpg世にも珍しい、陸生トビケラの親。先日の雰囲気からして今年はもう成虫は駄目かと思ってたが、道理を引っ込めて無理を通した。少なかったが、林内で陽だまりの下草にぽつぽついた。ひと月前は、全く姿を見なかったのに。加えて、見つかる筒巣が全てカラだったため、とっくに発生が終わったものと思っていた。騙されたと思ってもう一度来て正解だった。
前回も今回も晴天で、安定した気候だったのに、なんで前回いなかったんだろうか。間違いなく既に羽化はしてたはずだ。もしかしたら、羽化後しばらくは落ち葉下の目立たない所に隠れて活動しないのかも知れない。この生物の生態に関しては、ネットや文献で現時点で得られる情報が極めて少ないため、推測と勘に頼らねば出会うこともままならない。

心残りは、冬尺のそれのように翅が退化したというメスを、とうとう発見出来なかったこと。オスの発生具合からみて間違いなく近くにいるはずなのに。そも、活動時間帯がいつで、植物上に登る習性があるかも分からず探して見つかるはずもないわけだが。
ネット上に見られる僅かな情報から推測すると、どうもメスは日中膝下くらいの高さの下草や貧弱なひこばえの葉上にいるらしいのだが、どんなに探してもオスの姿しかなかった。

2737.jpgヤマトビイロトビケラNothopsyche montivagaの筒巣。西日本にて。

川虫というトビケラの常識を根底から覆す、驚異の生物。生活環の全てを陸上で回すようになった、世界的にも稀に見る特性を持ったトビケラ。もはや川虫ではなく陸虫である。
これが属するホタルトビケラ属は日本に7種ほどいて、これ以外は皆幼虫期は水生であるものの、蛹化する際に水面から上に出るなど、多少とも幼虫期に上陸傾向を示す。それをさらに進めて、完全陸生になってしまったわけだ。

日本の西南部で、局所的に見つかっているだけの珍種。西に拠点があるうち、一度は拝んでおかねば絶対悔いが残るので、既知産地のうち一つを訪れた。何の変哲もない、乾き気味の雑木林である。成虫が発生しているはずの時期なのだが、悲しいほど何も飛んでいる生物を見なかった。
これの成虫は年一回、秋の終わりの短期間だけ姿を現す。これはホタルトビケラ属全般に共通した特徴である。まるで冬尺のようだが、ヤマトビイロトビケラの場合メスの腹が巨大に膨れ、なおかつ翅が退化して飛べないところまで冬尺をパクッている。

幼虫の筒巣は、まさに普通の水生トビケラのように細かい砂粒をつづって形成されている。探し始めてしばらくは一つたりとも発見できない。しかし、要領がわかると途端にポンポン見つかり出す。産地内では想像以上の個体数が生息していることに気づく。
この時期の筒巣は中身が入っていない。秋の終わりに物陰に産卵された卵はそのまま越冬し、早春から孵化して活動し始めるようである。幼虫を見てみたいが、初夏にまた来たほうが良さそうだ。