3104.jpgモンスズメバチVespa crabro。茨城にて。

日本のスズメバチの中ではかなり血の気が多い部類に入り、こちらの話がまるで通じない。一度怒らせると、そう簡単には収まらない。教科書的にはセミを好んで狩ると言われているが、俺は今まで一度もこれが野外でセミを襲っている場面に立ち会ったことがない。

丸腰ではこれがギリギリ巣に接近できる限界。これ以上近づくと危険。何が危険かといえば、巣から顔を出している門番ではない。外勤から巣に帰ってくる奴が危ないのだ。概して社会性のハチは、巣を出入りする際の飛行軌道を何かに塞がれるのを非常に嫌がる。あちら様からすれば、巣に帰ってきたらいきなり出入り口を遮るように、でかくて変な物体が鎮座しているのだから、憤慨するのも無理はない。
これを撮影している時も、一時戻りバチの逆鱗に触れて危険な兆候があった。

スズメバチの巣に近寄りすぎると、働きバチから威嚇兼最後通告として、激しい体当たりを食らう。この状況でその場に留まり続けるのは自殺行為なので、石つぶてのようにハチに小突かれつつ、傍目にはハチに付き従われ導かれるようにしてその場を離れる事になる。
まるで、政財界の大物の家に招かれた際に粗相をして大物を怒らせ、「客人がお帰りだ。玄関まで送ってやれ!」と言われたメイドに玄関まで見送られるがごとし。

3099.jpgキアシナガバチPolistes rothneyi。関西にて。

ヤブカラシ群落は、手堅く多数種のハチを観察できる場所。

3097.jpgニホンミツバチApis cerana japonica。対馬にて。

対馬は養蜂が盛んだが、この遠征時には本当に見かける機会がなかった。島中の道路沿いに巣箱はいくらでも並んで置いてあるのに、どれも中身がカラでハチが出入りしていないのだ。島の南端でかろうじて2つほどアクティブな巣箱を見た。

3084.jpgヤノトガリハナバチCoelioxys yanonis。茨城にて。

ミツバチと大して変わらないサイズだが、他の単独性ハナバチ類の巣に押し入って乗っ取りを仕掛ける、物騒な習性の持ち主。

3086.jpgトラマルハナバチBombus diversus。茨城にて。

平地に普通。多くの日本産マルハナが滅びへの道を歩む昨今、こいつとコマルだけは何とかやって行けているように思える。