2958.jpg根性で粘った結果、念願の精霊の産卵の瞬間に立ち会うことが出来た。出来たのだが・・

想像していたやり方と、だいぶ違っていた。てっきりこういう手合いみたいに、あの長い産卵管を外界から幹内に差し込んでどうにかするものだとばかり思っていた。ところが、実際はそうじゃなかった。精霊自身が幹の中に入り込んでしまうのだ。
まず、標的が幹に掘り進んだ穴へ頭から潜り込む。そして幹内で反転して体の向きを変え、再び穴の口から顔を出す。この体勢で下半身を幹内にうずめたまま、恐らく産卵管を巧みに操って深部に潜む標的に攻撃しているのだ。目視で見れねーじゃねえか。

2959.jpgあの細くて長い産卵管で、一体どうやって腹部からひねり出した自身の卵(そもそもコレの卵がいったいどんな形と大きさなのかすら知らんが)を遠方の獲物のもとへと運搬するのか、どうしても自分の目で見て確認したかったのだが、こんな産卵方法をとられたんでは、どうあがいたって観察不可能だ。うまい観察方法を考えないとな・・

2952.jpg精霊。

本当に久々に見た。その筋の人に、思いも寄らぬ所で確実に観察できる場所を教えて貰った。信州のクソ田舎にいた頃、毎年必ず見られる場所があったのだが、2010年以後突然姿を消してしまい、以来ずっとこれを観察できる盤石な産地を探していたのだ。もっとも、この場所もカミキリの発生木がわずかな上、すべて近年中に枯れそうなので、見られるのも今だけだろう。

精霊は自分の体長の何倍もある霊装をまとう。これを使って見えない獲物を攻撃することで、そのスジの間ではあまりにも有名だが、実際にそれを見たり写真に納めた者の話を往々にして聞かない。どうにかその瞬間を見たいのだ。

2951.jpgヒメウマノオバチEuurobracon breviterebrae。茨城にて。

初夏にのみ出現し、大木内に食い入るカミキリの幼虫に寄生する。無印のあれよりも希少だという情報をどっかで見たような気がするのだが、少なくともこれを撮影した場所では明らかにこっちのほうが凡種。
短い産卵管を使って、どうやって幹内の獲物に寄生するのだろうか。既に食われて幹に穴が開いた場所を盛んに覗き見しては、そこに腰を埋めるような動きをしてはいたが・・

2942.jpg尾長のヒメバチ。茨城にて。

朽ち木に穴を穿って産卵後、それを引き抜いて手入れする。

2936.jpgシワクシケアリMyrmica kotokui。東京にて。

本来この仲間としてはあるまじき低標高の湿地で見た個体群。イタドリの花外蜜腺を味わう。