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ミミズク科一種Ledridae spp.。紙のようにペラッペラの扁平。マレーにて。

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クチキゴミムシ一種Morion sp.。この属は世界中にいて、どれも見た目やサイズが同じらしい。朽ち木の内部に入り込んで生活するので、倒木などに閉じこめられた状態で海流に乗ってあちこちに運ばれるようだ。絶海の孤島、小笠原にさえこれの固有種がいる。夜に森林内の倒木上で見られる。

日本本土にもいるが、物凄く珍しくて滅多に採れない。でも、東南アジアではウジャウジャとは言わないまでも、それなりに普通にいる。採っておくと、日本の研究者からいいモノと交換してもらえることも。マレーにて。

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ウラフチベニシジミHeliophorus epicles。東南アジアでは普通種で、虫マニアは見向きもしない。ベニシジミの仲間は日本を含め世界中にいる。シジミチョウは一般に幼虫期にアリと親しいが、ベニシジミの仲間はアリとは縁を切っている。マレーにて。

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キイロケアリLasius flavus。つぶらな眼が可愛い。寒冷地に行くほど身近に見られる。長野にて。

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フシボソクサアリLasius nipponensis。クサアリ類は日本に5種いて、どれも見た目が同じ。この仲間は好蟻性昆虫相が豊富だが、なぜかこれの巣では甲虫系を中心にかなり貧相。その一方で、この種だけに特異的に寄生する種が若干いる。長野にて。

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コガラParus montanus。長野にて。

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ヒロバフユエダシャクLarerannis miraculaのメス。春先の一時だけ出現。メスは申し訳程度の翅が自慢。長野にて。

稲場うわ

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ゴジュウカラSitta europaea。特異のL字体勢。長野にて。

名状しがたい多足類のようなもの

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エダヒゲムシPauropodidae spp.。土壌中に見られる超小型の多足類で、アンパンの上にまぶしたケシの実より小さい。ムカデの親戚だが、ムカデ以上に作り物感が強くて不思議なフォルム。眼もなければ心臓もないらしい。
これの親戚筋にあたり、ナウシカのオームを彷彿とさせるヨロイエダヒゲムシEurypauropodidaeというのをどうしても見たいのだが、未だ発見できず。長野にて。

ニャハハ

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ヤマアカガエルRana ornativentris。これの産卵時期が近づくと、こっちまで気分が浮ついてしまう。山間部の水たまりでは、昼夜を問わずメイティングコールが響く。カエルの声と知って聞けば可愛い声だが、夜中に人っこ一人いない山奥で、あの子供の笑い声じみた合唱を聞いたら、知らない人間には戦慄ものだ。
長野にて。

土蜘蛛アドベンチャー

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ジグモAtypus karschiの孵化直後の幼体。春先に孵った子グモらは、膝丈くらいの草の上にわらわら登る。そして、尻から出した糸を風に流してどこかへ飛んでいき、落ちた場所で地中生活に入る。孵化直後に風に乗って飛ぶ習性は、あらゆる種類のクモで見られる。しかし、ジグモは孵化直後でも結構ガタイがよくて重いため、そんなに遠くへは飛ばないようだ。地中性のジグモ、その中でも特に成長後は極端に移動性の低くなるメスにとっては、生涯唯一の遠出。
長野にて。

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オカモトトゲエダシャクApochima juglansiaria。早春のほんの一時だけ姿を見せる。止まる姿が近未来的でかっこいい。灯火に飛来する普通種なのだが、来るのはオスばかりでメスは滅多に来ない。当然、写真の個体はオス。生きている間に、一回でもメスを見られるだろうか。
長野にて。

ステンドグラス職人

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カタツムリトビケラHelicopsyche sp.。日本には複数種いるらしいが、分類が進んでいないようだ。水生昆虫の一種で、薄暗い森林内の道脇にある岩盤から水がしみ出ているような所にいる。かつては希少種とされたが、実際には各地に普通にいることが分かって格下げされた。理由はどうあれ、希少種が希少種でなくなるのは素晴らしきこと。

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トビケラ類は、幼虫期にはいずれも砂や石ころ、木片や落ち葉を糸でつづって種ごとに意匠を凝らした巣を作る。しかし、このカタツムリトビケラは名前の通りカタツムリそっくりの殻を作る点で、ことさら異彩を放っている。周りの砂粒をかき集めて、精巧な巻き貝型の巣を作り、中に収まる。

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まるで宝石をちりばめた装飾品のよう。しかし直径はわずか2ミリ。春先に、小さくて黒くて地味な蛾に似た成虫が羽化する。

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正面顔は意外とかわいい。もしこれが手のひらくらいの大きさなら、絶対にヤドカリと一緒に祭り屋台で売られていただろう。そして、それを買ったはいいがそのうち羽化する黒い蛾の処置に困って家の窓から放つ輩が急増し、住宅街で黒い不気味な蛾が大発生みたいなニュースがワイドショーをにぎわすのだ。極小サイズの虫でよかった。
長野にて。

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マルトビムシ一種Sminthuridae spp.。とても小さい。長野にて。

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ヒガラParus ater。小さい種子を器用に指で挟んで食べる。あごひげ生やしたおっさん面だと思うと、とたんに可愛げがなくなる。長野にて。

ドッペルゲンガー・ネオ

少し前に、このブログでアリに擬態する東南アジアのクモの写真を出したら、予想以上に方々から反響があった。アリ擬態グモは、東南アジアのみならず南米にも生息する。南米の写真はひとしきり出し尽くしたつもりだったが、過去に撮影したものがわずかに残っていたので出しておく。そんなに沢山の種類を見つけてはいないが、いずれも擬態の精巧さは神懸かりのレベルだった。
また、このブログを見て頂いているさる方から、南米アリ擬態グモに関するとても重要な文献を頂いた。この場を借りて厚く御礼申し上げます。

アリ・アカシアアリ一種3、
クモ・ハエトリ一種2、3
モデルがアカシアアリPseudomyrmexの場合。アカシアアリはほっそりした樹上性アリで、刺す。クモはハエトリグモ科Salticidae。エクアドルにて。

アリ・ハリアリ一種1、3
クモ・クモ一種1、2
モデルがハリアリ(たぶんフトハリアリ属Pachycondyla?)の場合。クモはネコグモ科CorinnidaeのSphecotypus sp.。どちらも2センチ以上の大型種。クモは、一番前の脚を常に浮かせて前方に突き出し、触角を気取る。エクアドルにて。

アリ・ハリアリ一種2、2
クモ・クモ一種1、1
モデルがハリアリ(たぶんフトハリアリ属)の場合。クモはたぶんネコグモ科のZunzga sp.?。動きを止めるとそんなにアリに似ていない。でも、サイズと動きが似ているため、ぱっと見アリに見えてしまう。腹部の模様もそうだが、後脚の内股が赤みがかっているという、こいつとほぼ同大のハリアリによく見られる体色パタンをよくとらえたデザイン。
考えれば、虫の捕食者である鳥やらカエルやらは昆虫学者ではない。特定のモデル種に細かい特徴を逐一まねるよりも、一瞬視界に入ったときに「不味い虫だ」と思わせるような印象を浴びせかける方が、身を守るのには有利なのだろう。エクアドルにて。

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ネコグモ科の一種Myrmecium sp.。形と体サイズ、体色から判断してモデルは間違いなくテナガアリMegalomyrmex。モデルは現地で見たのだが、撮影する機会がなかったため写真がない。気になる人はグーグル先生に直接尋ねられたい。しかし、メガロミルメックスって何かの必殺技の名前みたいだ。ギガロマニアックス。ペルーにて。

南米では、ネコグモ科が意外に健闘しているように思う。

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クモ・クモ一種2、1
既に出した写真だが、ナベブタアリCephalotes atratusとナベブタカニグモ(仮名)Aphantochilus sp.。。体型、肌の質感を見事にコピーしている。このクモはモデルのナベブタアリを含めてアリを専食する。アリの食い過ぎでアリになった訳ではあるまい。エクアドルにて。

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ムクドリSturnus cineraceus。柔らかいウロコで覆われた恐竜。大阪にて。

ジュラシック公園

近所の公園に、鳥が沢山いる。市街地の公園にいる鳥は、人間を見慣れているので近づいても逃げない。どれも普通にいる種類ばかりだが、俺にとって恐竜にそっくりな姿の野生動物をじっくりニラニラと視姦できるのは幸せなこと。

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ハシボソガラスCorvus corone。カラスは至近でカメラを向けるとすぐ逃げるので、撮影が難しい。すでに逃げる体勢に入っている。

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ヒヨドリHypsipetes amaurotis。満開の梅の花をちぎっては食う。人も鳥も花より団子。

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カルガモAnas poecilorhyncha。カモはあまり好きでない。なぜか恐竜でなく、鳥として見てしまう。

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ツグミTurdus naumanni。こういう体型の鳥は恐竜を連想できて、よい。

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アオサギArdea cinerea。ここの公園では一番恐竜じみたフォルム。尾をつければラプトルそのもの。

どんな鳥も、骨だけにすれば恐竜の姿と変わらない。もしドラえもんとかに頼んで、全ての生物の骨だけ透視するカメラで公園の写真を撮ったなら、きっと直立した猿と無数の小さい恐竜が写り込むに違いない。

写真は、全て長野にて。

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テングチョウLibythea celtis。今時期、方々の自然写真系ブログに張られるのは、枯れ野に翅を広げて止まるテングチョウの写真。成虫で越冬するタテハ系の蝶は、暖かくなると真っ先に飛び出して、よく目につく。長野にて。

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スズメPasser montanus。小さな恐竜。どこにでもいるのに、意外に落ち着いて撮影できる場所がない。

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羽をよく拡大してみると、実はものすごく美しいことに気付く。俺の撮影技術では、その美しさの欠片すらも表現できない。

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大あくび。

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春の日差しを浴びて、うつらうつらする。天敵に襲われる危険性を全く想定していないかのような生物。常に人間とつかず離れず生きてきた動物の特権。こんな美しくて愛くるしい鳥が、一番身近な鳥でよかった。

とはいっても、スズメの焼き鳥は一度食ってみたい。ツグミが禁猟になった今、日本の野鳥の中では一番美味だとジビエの本に書いてあった。どこで食えるんだろうか。

写真は、全て長野にて。

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キジPhasianus versicolor。幼い頃、クジャクくらいでかい鳥だと思っていた。長野にて。

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ニホンジカCervus nippon。日中、放棄された畑に出てきた。動物除けの網柵も意味がない。100m以上離れた茂みから隠れて盗撮したが、向こうはしっかりこちらの存在に気付いている。長野にて。

知り合いの猟師曰く、現在長野では県民が一人一頭ずつ撃ち殺しても間に合わないくらいの数のシカがいるらしい。長野に限った話ではないが、ここ数年というもの中山間地でのシカの食害が本当にひどい。筆舌に尽くしがたい状況になってきた。ちょっと森に入れば、シカの糞が落ちていない区画がない、そして森床の草花が何もないという場所もざらである。農作物への被害もすさまじいようだ。
俺の住む市内では、次善の策として去年から山全体を柵で取り囲む方策を打ち出した。猟師人口も減りつつある中、即効性のある対策が見出せない。

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ハリナガムネボソアリTemnothorax spinosior。長野にて。

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コゲラDendrocopos kizuki。オスの後頭部の赤い飾りは、気分が高揚したときに一瞬だけ見せる。見た者には幸運が訪れるとか訪れないとか。長野にて。

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マダラカマドウマDiestrammena japonica。長野にて。

(->\  /<-)

ハ・ハナナガムチヘビ12
ムチヘビ一種Ahaetulla sp.。笑っとる。タイにて。

ハ・ハナナガムチヘビ15
「ホウホウそれでそれで?」

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ジュズヒゲムシZorotypus sp.日本には分類上の目(もく)レベルで生息しないグループの虫。東南アジアには普通にいて、南米にも遜色見た目の変わらないものがいる。森林内の倒木樹皮下に多く、少し湿っていて剥がれやすい樹皮を剥がすと一番よく見つかる。
動きは素早く、すぐどこかに潜り込んだりするので撮影が難しい。海外遠征のたびに撮影を試みるが、毎回満足しない。今年も海外に行く予定があるので、またこの虫に憂いの念を込めて帰国することになるだろう。
マレーにて。

東南アジアのアリども。
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カブトアリCataulacus sp.。平べったい樹上性アリ。背中のトゲがアクセント。南米産のナベブタアリCephalotesの代役。マレーにて。

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ウメマツアリVollenhovia sp.。樹皮下にコロニーを作る。マレーにて。

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イエヒメアリMonomorium pharaonis。人間の物資往来とともに分布を広げた種で、年間通じて温暖な環境が保たれていればどこにでも生息可能。世界中どこにでもいて、人間の行くところにはどこにでもついて行く。
肉食性が強く、熱帯の研究施設では大事な生物標本がこいつに食い荒らされることもある。一匹かぎつけられると速攻で仲間を動員して押し寄せ、短期間でバラバラにしてしまう。マレーにて。

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アメイロオオアリTanaemyrmex sp.。タイにて。

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ヒメサスライアリAenictus sp.。アジアの軍隊アリで、他種のアリの巣を集団で襲う。目はない。タイにて。

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たぶんヒラアゴアリEurhopalothrix sp.?。地中性で目立たないが、不思議な雰囲気。マレーにて。

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投げ縄蜘蛛。日本の稀種ムツトゲイセキグモOrdgarius sexspinosusに近縁か、同種。夜間、粘球のついた糸をブン回して蛾を捕まえるので有名。国際学会が開かれたタイの大学構内にある、蚊の多い沼っぺりの木にいた。
ちょうどこの日の夜、学会終了の打ち上げ飲み会が街の方で開かれる予定だったが、どうしてもこいつのブン回すところが見たくて、飲み会を蹴った。たった一人で夕方からじっと沼っぺりで体育座りして、「靴下全裸」で待機していたが、5時間くらい待つも蚊に食われただけで終わった。また次の日の夜にと思ったが、翌朝もう一度そこに行くとすでにどっかに行っちゃった後だった。

昨年、国際学会で行ったタイの大学。大きな森林保護区が近接しており、そこから流出してきたいろんな動物がキャンパス内で見られた。俺がこんな大学に通ったら、きっと日本での学生時代以上に勉強しないに違いない。
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タイワンリスCallosciurus erythraeus。神妙な顔で何かを囓る。

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カバイロハッカAcridotheres tristis。日本のムクドリ的立ち位置のキャラ。目つきが激しくきつい。広い意味での九官鳥の親戚だが、物まねしない。
日本のムクドリを、雛の頃から徹底的に仕込めばカタコト程度の言葉をしゃべるようになると昔どこかで聞いたが、本当だろうか。

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大学内のカフェにて。ものすごい間違い発見。