1434.jpgクボタメクラチビゴミムシStygiotrechus kubotai

1435.jpg世界でも九州の、ただ一つの洞窟からのみ知られる。雨で外回りが出来ない週末でもなければ行く気にならないほど、とてつもなく辺鄙で遠い場所にあるため、去年から行こうと思いつつも足が向かなかった。一月前、やっと行った。

短足な面々が多いこの属の種としては、非常にすらっとした長い脚を持つ特異な種。産地の洞窟は観光地化されている。一般開放されている領域では強力なライトを照射したり、床を全面コンクリ張りにするなど整備が徹底しすぎ、小動物にとってきわめて過酷な状況。

1433.jpgオオオサムシCarabus dehaanii。福岡にて。

春先の裏山を夜間徘徊すると、オサムシに遭遇する頻度が高い。冬眠明けで腹が減っているので、殺して食える相手を血眼で探す。

昨日、魔境から無事に生還した。奇跡的に、一度もナタで後頭部を割られずに済んだ。

1426.jpg凶悪ゴキArchiblatta sp.。マレーにて。

夜間、キノコのはびこる倒木に現れる大型種。オスは翅を持つが、メスはない。

このゴキには、うかつに手を出せない。捕まえようとすると、驚くほど大きな声で「ジョウッ!!」と叫び威嚇する。それでもなお捕まえようとすると、激烈な臭気を伴う液体を噴射してくる。絵の具の臭いを強烈にしたような化学的な悪臭で、周囲一体がその臭いで充満するほど。もちろん、手や服に付けば容易に落ちない。
なお、このゴキの化学スプレーの成分に関しては、すでに詳細に調べられているようである。

今日から、アフリカの魔境へ乗り込む。とりあえず、一度もナタで後頭部を一撃されずに帰るのが最低限の目標。

1465.jpgダルマコガネ一種。マレーにて。日本にも外見の似たものは南西諸島にいる。

糞転がしの一種だが朽木性で、倒木を破壊するとたまに出る。上から見た形が、その名の通りダルマっぽくて可愛い。ごく一部の文献で、これがシロアリと関係した生態を持つように書かれているが、疑わしい。

1443.jpgカニクイザルMacaca fascicularis。マレーにて。

宿舎周辺に群れで住んでおり、毎日のようにやってくる。10年くらい前までは、比較的人を警戒して近寄ってこなかったように思うが、近年ではいたずらに人の居住領域を侵犯するようになった。宿舎に人がまばらな時間を狙ってやってきて、外置きのゴミ箱を盛大にぶちまけて漁る。
おそらく近年の宿泊客らが面白半分に餌付けして、猿との距離を縮めてしまったせいと思われる。今や猿どもは、宿舎内のどこに餌となるものが置いてあるかを把握してしまっている。毎日宿舎周辺の高木上から、こちらの食事風景や建物への出入りの様を観察し続けているのだ。奴らはゴミ箱を荒らすに飽きたらず、宿舎の台所に入ってきて食材を盗むまでになった。

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夜間灯火に飛来した、緑のセミ。マレーにて。

遠目に綺麗なセミだと思ったが、よく見たら胴体そのものが緑なのではなく、緑の体毛が覆っているせいで緑に見えるのだった。日本のチッチゼミとほぼ同大の超小型種。
どう鳴くかは知らない。熱帯のジャングルの木はとても高く、セミ達は揃いも揃ってそれら木の一番高い所に止まって鳴くことが多いため、自然状態でセミが鳴いている姿を目視するのが難しい。反面、熱帯のセミは夜間灯火に飛来することが多いので、姿を見るだけなら比較的容易いのである。

熱帯のセミには、およそ想像も付かないような声で鳴くものがたくさんいる。いつも行くマレーシアの森では、毎日明け方5-6時のほんの10分間のみ「ミィーーフーミィーーフー・・」という謎の声がする。かなり高い場所で鳴いているようで、ひとしきり鳴くと移動してしまう。俺は当初これを鳥の声だと思っていたが、その機械的な声質、単調なフレーズの繰り返し、そして毎日決まった時間にしか鳴かないことから、セミであると気付いた。
この森へはかれこれ10年近く通っているが、いまだにこのミーフーゼミの姿を見たことはない。

1416.jpgマツムシ一種。マレーにて。

沢筋に多い。ケータイの着信音にも似た、ただただやかましくて、日本のマツムシのような風情もクソもへったくれもないような声で鳴く。というより、日本のマツムシもすぐ耳元で聞くと相当鼓膜に来る。
外国に行くと、虫の音に聞き入り感慨にふけるような風習がなぜ日本くらいにしか発達しなかったのか、嫌でも理解する。

1460.jpg糞転がし一種。マレーにて。

鼻っ面に小さな二股のツノがあって可愛い。なお、瀕死個体。

1467.jpgニクバエ一種。でかい。2cm弱ある。

1468.jpgキンバエ一種。でかい。2cm弱ある。


キンバエなどクロバエ科の面々は、少なくとも日本産の種はおおむね卵の状態で子孫を産み落とす。しかし、熱帯のキンバエには卵ではなく、孵化直後の幼虫を産み落とすものがいる。熱帯ではこうした卵胎生の腐食性バエの種数がやたら多く、食品にハエがほんの数分たかっただけですぐウジがわくという状況が生じやすい。
恐らく、熱帯では有機物の腐敗が急速に進むため、卵で産んでしまうとそれが孵化する頃には餌が腐り果てて消滅してしまうのだろう。

マレーにて。

1478.jpgカヤコオロギ一種Euscyrtus sp.。だいぶくたびれた個体。マレーにて。

ススキのようなイネ科植物に依存しており、明るい草原地帯で見られる。オスは発音器を持たず鳴かないが、自分の体を葉に打ち付けるなど、鳴けないなりに音を出す努力はするらしい。



決戦の日が近い。次第に気分に余裕がなくなってきた。