2015/06/30|Category:未分類
♪生まれ来ることが罪ならば
2015/06/29|Category:脈
2015/06/28|Category:膜

枯れ草を集めて大きなアリ塚を作る、北方系の赤いヤマアリ。同じく北海道に住み、見た目も習性も生き写しのエゾアカヤマアリF. yessensisとは、体表面に細かい産毛が密に生えていることで区別できる。特に脚は、毛脛の名の通り微毛がよく目立つ。
北海道においてケズネは、原則としてエゾアカとは住み分けており、道東へ行かないと見られない。また、エゾアカが本州まで分布するのに対して、ケズネは北海道にしかいない。

性格はとても攻撃的で、巣に少しでもちょっかいを出せば怒り狂ったアリどもがドバドバ出てきて襲いかかる。噛み付くだけでなく、水鉄砲のように蟻酸を飛ばしてくる。目を直撃すると危うい。

2015/06/27|Category:甲

北海道の固有種で、限られた地域の沢沿いの地下浅層に生息する。大型で立派なメクラチビゴミムシ(と言ってもたかだか4-5mm)。
本種は日本中に広く分布するナガチビゴミムシ属のものだが、北海道にはこのほか属レベルで固有のメクラチビゴミムシが2,3知られる。しかし、それらは非常に険しい高山帯に生息する珍種揃いなので、そうそう拝めない。

クロヤマアリ巣内から出した。こいつに関しては最近思うことがあり、飼育して増やすことにした。北海道は本州ほどアリヅカコオロギを普通に採れない。明らかに東南アジアで繁栄しているグループなので、北海道くらいの緯度は分布の限界なのかも知れない。チェコでもかなり採りづらかった。
北海道にて。
2015/06/26|Category:鱗
2015/06/25|Category:甲
プチせんぶりシュー
2015/06/24|Category:脈
2015/06/23|Category:膜
2015/06/22|Category:海外・東南アジア
2015/06/21|Category:海外・東南アジア


以前、台湾でこの仲間を見て感激したのだが、何のことはない。いつも通っているマレーシアのジャングルの宿泊施設に、クソほどいることがわかった。

すなわちこの10年来、自分の真後ろにそんなのがいることも気付かずここの椅子に座り続けていたわけだ。人間は愚かなので、自分が知らないものはたとえそれが背後にいても見えないのである。


警戒心が強く、なかなか全身を外へ出さない。つぶれた蚊を使って、機嫌をとりながら少しずつ外へ誘い出した。巣はいくらでも見つかるが、その大多数が空き家で、アクティブな巣はかなり少ない。このクモを専門に狙う敵が定期的に襲撃してくるため、捕まってさらわれる個体が多いのだろう。
海外でこれだけこの仲間のクモを見てしまうと、やっぱり日本の精霊ハラナガカヤシマグモF. longiventrisを再発見せずにはおれない。1960年代、九州のある洞窟でたった1匹見つかって以後、隣界にロストしてしまい、誰一人これに接触できた者がいないまま現在に至る。環境省の絶滅危惧種に指定されたが、特に保護もされていないし探索努力もあまりなされていない状況にある。
記載文に載っている姿、この属のクモ全般の生態を鑑みれば、本来あの精霊が洞窟にだけ住む生物ではないのは明らかである。しかし、50年近くにわたり誰の目にも触れていない状況なので、奴は恐らく我々の目を巧みに掻い潜った特殊な環境に生息基盤を持つ。あの、ウナギイヌのような異常に長細い体型に、そのヒントが隠されている。
2015/06/20|Category:海外・東南アジア

特定の植物上にのみ生息し、その茎内に営巣する。いわゆる「アリ植物」に住むアリ。女王は異様に扁平な顔面をしているため、一目見てすぐにそれと気づく。空中に飛び出しオスと交尾を済ませた新女王は、やがて力尽きて死ぬオスを捨て置き、目的の植物を探すべく森中を飛び回る。

茎を齧ると大量の粘液が出て、体にまとわり付くが、それでも新女王は素早く仕事を遂行する。早く内部に隠れないと、敵に見つかって食われる。
2015/06/19|Category:クモ
2015/06/16|Category:海外・東南アジア

飛んでいる姿が、色彩といいサイズといい微粒子レベルでハリナシバチとまったく区別不可能。最初飛んでいる姿を見つけて当然のようにハリナシと思ったが、周囲に花も咲いてない暗い林床で、一匹だけゆっくり飛んでいるさまに妙な違和感を覚えて追跡したら、とうとう化けの皮が剥がれやがった。
止まる際、高率で下草の葉裏に止まろうとするため、撮影がきわめて難しい。加えて、人の気配に敏感なので、しばらくその正体を見定めるのに苦労した。最初マドガの仲間と思ったが、どうやら双翅目であるらしいことに気づいた。太いガニマタの足つきから見てオドリバエを当初疑うも、触角からタマバエあたりのセンであろうという結論に至った。10年来、ほぼ毎年のように何度も来ている森だが、こんなヤツは一度でも見たことがない。
マレーにて。
2015/06/15|Category:海外・東南アジア
2015/06/14|Category:海外・東南アジア
2015/06/13|Category:海外・東南アジア

1.5cmほどもある大型種。ほっそりした流線型で、流れのある河川水面を自在に滑走する。脅かすと、30cmくらいの距離を瞬間的に移動した後、めまぐるしいスピードで回転してこちらを翻弄する。しばしば群生するが、まるでマンガに出てくるペンギンかカラスの顔だけが、いくつも水面を走っているかのよう。
基本的に至近まで近寄れないので、生きた個体の撮影は非常に難しい。ある卑怯技を使って、自然なままで撮影したように見せているに過ぎない。

2015/06/12|Category:好蟻性昆虫・東南アジア

日没後、川の水面から出た石上に出て鳴く。ラルットハヤセガエルという何のひねりもない和名があるらしいが、個人的に「ユイチリガエル」と呼ぶ。それはその鈴を振るような特異な声にちなむ。
渓流性のカエルは川のザーザー音にかき消されぬよう、どの種も犬のような野太い声で鳴くか、鳥や虫のように高く澄んだ声で鳴く。

一度脅かしてしまった個体は非常に敏感になり、なおさら接近が困難になる。

2015/06/11|Category:海外・東南アジア



熱帯にはトンボがたくさんいるが、実際に見つけても撮影までしないことが多い。チョウもだが、熱帯のトンボはきわめて警戒心が強く、容易に近づけない。気温が高いぶん、日本のものよりも機敏に反応して動けるのだろうか。
熱帯の強烈な日差しの中、この警戒心の塊のような生物との駆け引きをするのは体力と精神力とカメラのバッテリーを著しく消費する。海外のトンボやチョウの写真など、多くの人間達が方々で既にさんざん撮っているであろうものを、自分がそこまでして苦労をかけて撮影する必要があるのかという思いが強まり、結局いつも撮影せずに終わる。
2015/06/10|Category:海外・東南アジア
2015/06/09|Category:海外・東南アジア
2015/06/08|Category:海外・東南アジア
2015/06/07|Category:未分類


体長1cm前後と比較的大型の種だが、その割に短足のため、野外で見たときにそれほど巨大な生物には見えない。雑食性で、日中車に挽きつぶされた虫の死骸から獣のクソにいたるまで、あらゆる有機物にたかって食い漁る。成体の出現期間は初夏に限られる。
環境省の絶滅危惧種(情報不足、2012年版)。いる場所にはウヨウヨいるが、生息域は非常に局所的。ある程度開放的な空間が生息に必要で、周囲の植生遷移が進むと姿を消すらしい。

人によってはこれの風貌がセアカゴケグモと紛らわしく見えるそうで、希少種なのにしばしば叩き殺されて保健所に持ち込まれるらしい。
2015/06/06|Category:半

久々に見た。長野では家の周りでしばしば見かけたものだったが。古いカメムシ図鑑では、超絶珍しいように書かれていた種。実際のところ大騒ぎするほど珍しくはないのだが、それでもまとまった個体数を一度に見つけるのは難しい。そして、まばらに草の生える開けた荒れ地に棲み、小昆虫を捕殺する以上の生態情報はほぼない。今なおである。

アリバチはアリそっくりなハチ。中でもミカドは2cm弱ほどもあり、日本産アリバチ類では破格の巨大種。地べたを素早く走り、地中に作られたマルハナバチの巣へ侵入してその蛹に寄生する生態を持つ。
アリじみた外見だが、単にハチの翅がない奴に過ぎないため、手づかみすると容赦なく刺す。そもそも、アリ自体もハチの翅がない奴に過ぎないのだが。
しかし、こいつも本当に久々に見た。昔はそんなに珍しい虫に思わなかったが、近年明らかに激減している。長野に住んだ13年のうち、前半期に比べて後半期にこいつと山でエンカウントした回数は信じがたいほど少ない。近年、マルハナバチが全国的に激減しているので、当然と言えば当然の流れである。
2015/06/05|Category:膜
2015/06/04|Category:甲

畑に夜行くと、地面を徘徊している個体が見られる。この仲間は何種か仲間がおり、どれも湿気た場所に多い。これの仲間で、へりが黄色くて頭が黒いやつと、全身黄色で翅に黒い紋があるやつの生きた姿をどうしても撮影しないといけないのだが、おそらく一生不可能。

夜間、森林内の倒木上に現れる。動きはとても素早くて敏感。ストロボを一発浴びせるだけで瞬時に逃走して消える。

開けた畑や林縁で夜間徘徊しているのを見る。普通種らしいが、個人的にあまり見慣れない種。

福岡にて。
2015/06/04|Category:鱗
2015/06/03|Category:膜

ぱっと見、クロマルハナバチB. ignitusかと思ったが違った。考えたら、ここ数年クロマルをほとんど見かけていないことに気付いた。野生のクロマルは近年全国的に激減しており、環境省レッド入り(情報不足カテゴリ、2012年版)するまでになっている。一方、外来種として問題になったセイヨウオオマルに代わってハウス栽培作物の受粉用に飼養されたものが、本来いなかった地域で逃げだし野生化する事例も起きているらしい。いるべき場所でいなくなり、いてはならない所で増えつつある。
今、確実に野生のクロマルが見られる場所はどこにあるのだろうか。野生のクロマルを見たくてたまらない。
2015/06/02|Category:多足