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ヤドリマルハナバチBombus norvegicus。長野にて。

ユーラシアに広く分布するが、日本では本州中部の亜高山帯に局所的に発生するのみ。九州でも胡散臭い記録がある。日本産マルハナバチ中1、2を争う珍種で、生きた姿を見るのがとても難しい。ただし、産地での個体数は必ずしも少なくない。体毛は長いが、生え方がかなり粗いため黒い地肌が露出して見えるのが特徴。新鮮な個体でもややハゲ気味のみすぼらしい姿。

海外ではヒメマルハナバチの巣を乗っ取る習性が知られている。日本でもヒメマルと常に同所的に生息するため、同じ習性を持つのは疑うべくもないが、今まで国内で実際に見た者は多分いない。薄い体毛越しに見える、光沢の強い体表はとても固い。乗っ取り時の戦闘の際に、鎧となる。

垂直水平ともに、分布がとにかく狭い。加えて、社会寄生という特殊かつ不安定な生態もあいまって、わずかな環境の人為改変により容易に滅亡しうる。長野県レッドデータブックでは絶滅危惧種に指定されているが、なぜか環境省版にはいまだ載らない。ヤドリホオナガスズメバチは載ってるのに。

ヤンこれ

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ヤンコウスキーキリガXanthocosmia jankowskii。長野にて。

夏に山間部で出現する、最強に美麗な蛾。これ目当てで、灯火をたきに山へ入る虫マニアは多い。生息密度は低く、一晩に1−2匹くればいいほう。

1737.jpgヒメマルハナバチBombus beaticola。長野にて。

北海道から本州にかけて分布し、本州では比較的高標高地に見られる。中部山岳の高山帯で一番数が多いマルハナ。

きょうのしょうぶは なみじゃないぜ

1732.jpgヒョウモンチョウBrenthis daphne。長野にて。

別名ナミヒョウモンだが、ぜんぜん並じゃない。下手すれば、オオウラギンの次くらいの珍種に思う。各地で絶滅の瀬戸際。

1715.jpgたぶんキアシナガレアシナガバエDiostracus flavipes。長野にて。

中型の高山バエ。森林限界下部付近の沢に生息し、水に濡れた岩盤の少し影になったところに止まっている。獰猛な肉食性で、自分より弱くて小さい他の虫を無慈悲に噛み殺す。アシナガバエ科は、他の双翅と違って左右に開く咀嚼型のアゴを持っている(ように見える)。
脚はタイ節部だけ黄色く、それより下はくすんでいる。似たような環境に生息し外見もこれに酷似した、脚が全部鮮やかな黄色の種がいる。精霊なのでどうしても発見したかったのだが、叶わなかった。