2016/05/24|Category:直
緊縛プレイ
2016/05/23|Category:クモ
2016/05/22|Category:甲

精霊を探すつもりで苦労して出かけて、現地では精霊だと思って夢中で撮影したのに、家に帰って調べたら偽物らしいことがわかり、FXで有り金全部溶かす人の顔になった。
とある川の河口から数kmまでの範囲は、岸辺が芦原となっており、塩性湿地の様相を呈する。ここで10数年前、余所では発見しがたい精霊複数名が出現した記録が残されている。それらは、潮が引いた水際の藍藻類が堆積したようなところを素早く走り回っているらしい。なので、行けば簡単に仕留められるかと思って出向いたのだが、考えが甘かった。
その川縁は地面が泥質なのだが、この泥がすさまじく柔らかいため、入ると膝どころか腰まではまってしまう。水際まで近づけないのである。かなり頑張ってどうにか水際までの到達を試み、その過程で上の奴が目の前に現れた。泥の上で見たから絶対精霊だと思ったのに。偽物は砂質の所にしか居ないんじゃなかったのか。
目的の精霊は、体が金属光沢を帯びる緑で、翅が多少ともオレンジ。上の奴と、全く同じサイズとカラーリングと体型をしているため、野外で区別することがほぼ不可能である。いや、野外どころか標本を見比べても何が何だか分からない。どうやって区別するんだこれ?図鑑を見ても、まるで要領を得ない事しか書いてない。
精霊は、かつて塩が塩田で作られていた頃、そこに沢山いたらしい。しかし、今は塩の製造方法が変わり、塩田というもの自体が無くなってしまったため、見られる場所が日本のどこからもなくなってしまった。ネットで調べても、「少し前までは塩田跡地に多かったが、つい最近埋め立てられて壊滅した」みたいなことが、既知産地全てにおいて書かれている。実にクソである。
既知産地(もうたぶん滅びているが)はどこも居住区から著しく遠く、件の河口はなんとか近場と呼べる範囲にある場所で、どうしてもここで見つけたかったのだが。もう一度行って、もう少し海に近い辺りで探してみるか。しかし、海に近くなるほど、あの川は水際に寄れなくなる。どうしたものか。
2016/05/21|Category:脊椎動物
捕食箱
2016/05/20|Category:脊椎動物

アオサギArdea cinerea。福岡にて。
都市公園の池のほとりに、石のように動かずたたずんでいた。あまりにも人怖じせず動かないので、置物の可能性を本気で疑ったほど。この生き物に手指と尾さえあれば、現存する脊椎動物の中で一番ラプトルに似るのに、と常日頃思っている。
その気になれば触れそうなくらいまで寄れそうだったが、やめといた。サギは脅威となる大形生物が近寄ってくると、反射的にその眼を串刺しにする場合がある。まるで蛇のように長い首を突然ビャッと伸ばし、あの鋭い嘴を相手の眼球に突き刺すのだ。ケガをした野鳥を保護する手引きの本を読むと、丸腰でサギと触れあうのが如何に危険かが書かれている。
大昔、とある地方動物園で飼育係の真似事をしたことがあるが、その時園内で飼われていたサンカノゴイがとにかく攻撃的で恐ろしい奴だった。ケガをして拾われ保護飼育されていた奴だったが、あまりに危険なため俺はそれが飼育されているケージ内に入ることさえ許されなかった。同じ園内で飼われていたトビやらオオタカやらの大型猛禽の方が、まだ話せば通じるレベルだった。
飼育係の長に聞いたところ、奴は最初段ボール箱に入れられた状態で園に運び込まれてきた。箱の蓋を開けた途端、眼を狙って飛びかかってきたらしい。サギと何かを分かち合えるとは思わない方が良い。
存在の消えゆくごみむし
2016/05/19|Category:甲

九州の限られたエリアの地下空隙に特産する。この手の生物としては異例だが、そのエリアには同所的に2種のこれが共存する。
メクラチビゴミムシの名は、世間ではもはや忌み名として扱われているようで、テレビやラジオなどの媒体で話題に登ることはまずない。新聞や博物館などの展示においても、しばしば「メクラ」部分を削除した名で出ている。ひどいのになると、チビさえ抜かれた名で書かれることさえある。もはやただのゴミムシではないか。じきにゴミとムシすら抜かれるのではなかろうか。
恐らく、出版社や主催者サイドの諸々の自主規制規則に基づいて、こういう措置はなされるのであろう。しかし、生物の和名というのは、それ自体が一つの固有名詞なのであって、特定個人の裁量によって勝手に都合よく文字を抜き差ししていい性質のものではないと思う。
オンタケメクラチビゴミムシKurasawatrechus tanakaiという虫がいる。もし、何かの展示やらで「客の心象を害するから」と言って、オンタケチビゴミムシの名で紹介したとする。しかし、この虫とは別にオンタケチビゴミムシTrechus vicariusという全然分類群の違う虫が、既にいるのである。これでは、知らない人が見た場合混乱の元にしかならない。言ってみるなら、モグラをゾウの名で紹介しているようなものである。
分類学に明るくない人が勝手に生き物の名から都合の悪いワードを抜くと、予想もしない場面でこういう変なことが起きかねない。だから、俺はメクラチビゴミムシからメクラを抜いて紹介するようなやり方が嫌いである。
俺はこれまで博物館等の展示でこの虫のことを紹介する際、当たり前だが堂々とメクラチビゴミムシの名を使ってきた。この先、正式な合意を経てメクラはやめましょうということになって改名でもされない限り、死ぬまで使い続ける所存。
2016/05/18|Category:半
2016/05/17|Category:脊椎動物
2016/05/16|Category:蜻蛉
2016/05/15|Category:甲
2016/05/14|Category:クモ
2016/05/13|Category:膜
2016/05/12|Category:甲

糞転がしだが、糞には決して来ない。この21世紀にもなって、たまたま飛んでいるのを叩き落とす以外に採る術を誰一人開発できない生物。夕方、地表すれすれを素早く飛ぶが、それ以外の時どこで何をしているのかが一切不明。地中深くに生えるキノコを食う食わないという噂あり。
日没時、畑の脇の土手で地面をほじくっているのを見た。執拗にそこをほじっており、同じ場所にキイロオオシワアリも数匹関心を示していた。しばらく見ていたが、ある時おりからの強風にあおられ、下にコロンと転がり落ちてしまった。しばらく頭を掻いてばつの悪いそぶりを示していたが、元の現場へ復帰せず飛び去ってしまった。
10分後、手鍬を持ってそこへ戻ると、ほじり跡にはチビシデムシが来ていた。何かそこに埋まっているのかと思い、慎重に10数cm掘り下げたが、硬い岩盤がすぐ出てきてしまい、何も出なかった。
2016/05/11|Category:甲

日本に150種前後いる糞転がしの中で、いわゆるスカラベのようにちゃんと逆立ちして糞玉を転がす習性を持つのは、マメダルマコガネ属に含まれるたった4種きりしかいない。どれもミジンコサイズの微小種で、ハナクソ転がしと呼んだほうが相応しい。そのうちの一種がこれ。ミジンコサイズとは言っても、姿かたちは日本産糞転がし中一番スカラベのそれに似ているから面白い。
石を起こしていると、しばしば出てくる。鳥獣の糞が落ちていれば、夜間転がすところを見られる。日本の内地にいるマメダルマコガネよりは生息密度が濃いため、転がす現場には遭遇しやすい。俺は見なかったが。
マメダルマコガネの仲間は、東南アジアにも広く分布する。しかし、それらは糞を転がさず、軒並みアリの巣内のゴミ溜め部屋に住む。
2016/05/10|Category:双
2016/05/09|Category:甲

夜間灯火に来た。生態は一切不明。これと見た目遜色変わらないものを、地球の真反対でも見た。

某マンガによれば、ゴキブリと相性がいいらしい。信じがたいほど硬い。
八重山にて。
裏切り者の名を受けて
2016/05/08|Category:鱗
2016/05/07|Category:甲
2016/05/06|Category:鱗
2016/05/05|Category:脊椎動物
紳士服の
2016/05/04|Category:蜻蛉
2016/05/03|Category:甲

森林内に住み、人が近寄ると足下からハエのように飛び立つ。東南アジアにいる奴のイメージから、人の気配にすさまじく敏感なものを想定していた。しかし、本種はさほど敏感ではなく、そっと動作すればすぐ逃げ去ることはない。
2016/05/01|Category:鱗