2017/03/31|Category:脊椎動物
2017/03/28|Category:多足

九州北部の限られた地下空隙に特産し、この種のみでセンブツヤスデ属を構成する特異な種。外見は、他の地域にいるリュウガヤスデと全く変わらない。が、ある部位を見ると、さすがこの種だけのためにわざわざ属を用意しているのが納得できる程度に違う。
2017/03/27|Category:植物
2017/03/25|Category:脊椎動物
2017/03/25|Category:双
2017/03/23|Category:クモ
2017/03/22|Category:脊椎動物

九州と四国のごく限られたエリアにのみ生息する。一度は見ておかねば一生悔いが残るから、見に行った。一応、現状では法的に問題ないエリアで撮影したのだが、それでも極力手でいじらないように撮影するのを心がけた。
近年、日本の小型山椒魚類は多くの種が絶滅の危機に瀕している関係上、ものすごいスピードで天然記念物やら種の保存法やら県、市町村レベルの条例で保護種指定されまくっている。こういう指定種になってしまうと、とっつらまえて持ち帰るのは当然のこと、撮影のために一時的に手づかみするのさえ違法となり、処罰対象になる(現状変更行為に該当するため)。
しかも、県や市町村レベルの条例だと、ある時突然指定種になったり、その事を行政が必ずしもきちんと周知努力しなかったりするため、野外で山椒魚と触れ合う時は知らないうちに違法行為を働く恐れを常に警戒しないとならない。迂闊に山椒魚を掴み上げて手に載せた様や、明らかに人の手で本来それがいるはずのない場所に置いて撮影したことがわかる写真をネット上に晒すと、後で密告されてとんでもない事になってしまうのだ。本当に世知辛い時代になった。
そこまで手づかみが憚られるほど、がんじがらめに法の網がかけられたはずの山椒魚も、その生息地を重機でぶっ潰して道路やらメガソーラーやらを作るのは事実上黙認されているのだから、なおさら世知辛い。
オオイタサンショウウオは元々九州でのみ見出されていた生物だったが、後になって豊後水道を挟んだ対岸の四国側にもいるのが判明した。メクラチビゴミムシも、九州の東海岸側と四国の西海岸側に、同種とは言わないまでも酷似した近縁種が分布する。こういう、羽もなく移動能力に乏しいはずの生物が海を隔てて九州と四国にしれっといる例は幾つかあり、大昔はこの二つのエリアが地続きだった事を物語っている。
メクラチビに傾倒し始めて以後、それまでさほど関心のなかった生物地理学に、だんだん興味が持てるようになってきた。
人の一生は重き荷を背負い 稲の葉を登り行くようなもの
2017/03/21|Category:甲
2017/03/20|Category:甲
黴器売りの少女
2017/03/19|Category:甲

サビキコリは全国規模でド普通種なので、虫マニアすら跨いで通る。しかし、いきなりこれを外からN匹採ってこいと言われて、すぐ採ってこられる虫マニアがどれだけ存在するか。
かつて辺境の大学にいた頃、学部生向けの野外実習のTAを毎年任されていた。現在やってるのか知らないが、少なくとも当時は初夏に一回開講されていた授業で、大学周辺の裏山にいる数多の生物を材料に自分らで研究テーマを設定させ、3週間程の実習期間中に何らかの成果を出させて発表させるという内容。そこで、毎年実習の初回日に若人らに向けて裏山の生物に関するオリエンテーションをするのが、俺の年中行事となっていたのだ。
ある年、「裏山に生息する虫の一つにサビキコリというものがいる」という内容の話を、板書をまじえつつ学生らに話した。その授業の終了時、学生に自分がテーマとする予定の生物や研究内容を紙に書かせて提出させるのだが、ある学生が書いてよこした計画書の中に「カビキウリを使って云々の研究を・・」という一節を認めた。その学生の書いた計画書の文中に、複数回カビキウリという生物の名が出てきた。
授業中、俺は一度たりともカビキウリなる言葉を発した覚えがない。一体こいつは何のことを言ってるんだと思いかけて、はっと気づいた。授業中、学生らの前でサビキコリという言葉を黒板に殴り書きした。どうやら、その時の俺の字があまりにも汚さすぎて、かの学生の目にはカビキウリに見えたらしいのだ。学生、すまんかった。
2017/03/18|Category:甲
2017/03/17|Category:甲
2017/03/16|Category:多足

九州中部の石灰岩地帯に特有の地下性生物で、本州中国地方の洞窟にいるエトウオビヤスデE. etoi etoiの亜種。分布域はさほど狭くはない。外見は基亜種と大して変わらない。
本州にいて九州中部にいるのだから、当然ながら中間エリアたる九州北部の地下空隙でも見つかるはずなのだが、俺は再三の探索にもかかわらず見つけられていない。
完全には退色せず、うっすら桜色をしている種。同じく退色しないナガトゲオビヤスデよりも透明感があり、遥かに上品な印象を受ける。しかし、退色していようがいまいが、洞窟性ヤスデ類は迂闊に手づかみすると強烈な悪臭を放ってくる。洗わない靴下に歯磨きしない口臭を混ぜたような、鼻が曲がる臭気。しかも指に染みつき、洗っても容易に落ちない。
2017/03/14|Category:甲
2017/03/12|Category:直
2017/03/11|Category:甲
2017/03/10|Category:甲
2017/03/09|Category:膜
佐賀ん鳥栖
2017/03/07|Category:脊椎動物

せっかく手近に生息地があるのに、考えたら一回も撮影したことがなかったので見に行った。だいたい他の何かを探している時に偶然見かける事が多い。わざわざ狙って探すと、なかなか見つからないものである。
てっきり国内では九州北部にしかいないものだと思っていたのだが、今では北海道その他いくつかの場所で見られるものらしい。

しかし、こういうコントラストのきつい色彩のものは、やはりピーカンでは質感をうまく写真で再現できない。薄曇りの日にもう一度リベンジする必要がある。

九州のカササギは、佐賀平野周辺から近年までずっと分布が広がらずにいたという認識を持っている。羽があって飛べるものがどうして全国に広がっていかなかったのか不思議に思っていたが、この恐竜は飛翔能力が恐ろしく低く、山一つあるだけで向こうへ越えられないらしい。それが、最近の自然破壊などで山が切り開かれたせいで移動しやすくなり、次第に分布を広げつつあるという話を聞いたことがある。
始祖鳥も飛ぶのが苦手だったという説があるから、ますます現代に生きる始祖鳥のように思えてくる。

2017/03/06|Category:海外・アフリカ
マラリア夢日記
2017/03/03|Category:海外・アフリカ

イエカ。ケニアにて。
まさに「蚊帳の外」にいた。アフリカでは、あらゆる蚊が致死的な伝染病を持つ前提で行動せねばならない。
アフリカはマラリアリスクが高いため、あらかじめ日本の病院で薬を処方してもらって持参した。マラリア予防薬には幾つもの種類があるが、どれも多かれ少なかれ副作用が出る。場合によっては、薬のせいで生命に関わる事態になる可能性もあり、風邪薬のように気安く飲めない(風邪薬だって気安く飲むものではないと思うが・・・)。
そんな中、「マラロン」というものは比較的副作用の出にくい薬であり、近年よく使われているらしい。
マラリア予防薬の服用により引き起こされる副作用は、各人の体質により異なる。頭痛、吐き気、胸焼けなどが一般的のようだが、そんな副作用の中に「悪夢を見る」というのがある。
マラリアで恐ろしいのは、原虫が血流に乗って脳に入ってしまう脳マラリアの状態になること。これになると、一発で死んでしまう。だから、マラリア予防薬の成分には脳に浸透するものが含まれていて、それが場合により変な幻影を見せるのだ。
ヤクのせいか知らんが、今回マラリア予防薬を服用している期間中、悪夢と呼ばないまでも非常に不可解かつ不安な気分になる変な映像を、夢枕にさんざ見せられた。その内容の大半は目覚めとともに記憶から抹消されるが、なお記章せるものが数篇ある。これを伝録すべく、毎朝逐一覚えている範囲で内容を書き記しておいた。
将来くだらない内容の本を書く機会があったら、ネタとして使ってやろうと思う。まだこの場で、丸亀製麺子ども店長編とか、教育実習ドタキャンすっぽかし海外旅行編とか、大学教員大人げなく学生に八つ当たり編とかの話は披露出来ない。