2890.jpgミシシッピーアカミミガメTrachemys scripta。長崎にて。

2889.jpgイソシギActitis hypoleucos。福岡にて。

風のように素早い。

2888.jpgツグミTurdus eunomus。福岡にて。

狩るべきものを発見し、狙いを定める。

2892.jpgセンブツヤスデSenbutudoiulus platypodus

九州北部の限られた地下空隙に特産し、この種のみでセンブツヤスデ属を構成する特異な種。外見は、他の地域にいるリュウガヤスデと全く変わらない。が、ある部位を見ると、さすがこの種だけのためにわざわざ属を用意しているのが納得できる程度に違う。

2891.jpgイスノキDistylium racemosum。福岡にて。

モンゼンイスアブラムシが奇妙な虫コブを形成する木。沢山植えられている場所があるのだが、2-3年以内にそこは更地にされてしまう。
しかし、イスノキとはいうものの実際にこれで作られた椅子というのを見たことがないのだが。

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球磨川はいつも翡翠色をたたえている。どうしてこの川はこんな美しい色になるんだろうか。

2904.jpgシロハラTurdus pallidus。福岡にて。

この鳥は冬に日本へやってくる。それは、夏に繁殖して過ごしている北の国が雪で閉ざされて暮らしにくくなるためである。繁殖のために日本に来るわけではないため、日本では番相手に聞かせる美しいさえずりを聞かせてくれず、だんまりを決め込んで過ごす。
しかし春になって再び北に帰る直前、気の早い個体はむこうでの繁殖に先駆けて、まだ日本にいるうちからさえずりの練習を始める。若干たどたどしいが、物凄く清らかで美しい声で歌うので驚かされる。

2887.jpgユスリカバエ幼虫。対馬にて。

海岸すぐそばの岸壁から真水がしみ出ていて、そこにうじゃうじゃいた。頭には突起が一対あり、ネコミミのようで可愛らしいのだが、まったく人気が出ない。

本当はこういう環境にいる、あの甲虫を探したかったのだが。

長篠に勝の徒

2886.jpgカササギPica pica。福岡にて。

別名カチガラス。最近、あらゆる局面で負け戦が多いので、あやかりに行った。

2884.jpgオオヤドリカニムシMegachernes ryugadensis。九州にて。

コウモリが多数住む洞窟内で、クソの山に埋もれた木っ端の裏に大量に取り付いていた。地中に住む小型哺乳類の体に便乗することで知られる。コウモリにも間違いなく付くはずだが、実例を聞かない。
日本土壌動物検索図鑑によれば、オオヤドリカニムシは北海道から本州までの分布となっているが、九州と四国にも明らかにいる。だいたい種小名は四国の龍河洞にちなんでいるのではなかろうか。九州四国のは別種にでもなったのか。

2881.jpgオオイタサンショウウオHynobius dunni。九州にて。

九州と四国のごく限られたエリアにのみ生息する。一度は見ておかねば一生悔いが残るから、見に行った。一応、現状では法的に問題ないエリアで撮影したのだが、それでも極力手でいじらないように撮影するのを心がけた。

近年、日本の小型山椒魚類は多くの種が絶滅の危機に瀕している関係上、ものすごいスピードで天然記念物やら種の保存法やら県、市町村レベルの条例で保護種指定されまくっている。こういう指定種になってしまうと、とっつらまえて持ち帰るのは当然のこと、撮影のために一時的に手づかみするのさえ違法となり、処罰対象になる(現状変更行為に該当するため)。
しかも、県や市町村レベルの条例だと、ある時突然指定種になったり、その事を行政が必ずしもきちんと周知努力しなかったりするため、野外で山椒魚と触れ合う時は知らないうちに違法行為を働く恐れを常に警戒しないとならない。迂闊に山椒魚を掴み上げて手に載せた様や、明らかに人の手で本来それがいるはずのない場所に置いて撮影したことがわかる写真をネット上に晒すと、後で密告されてとんでもない事になってしまうのだ。本当に世知辛い時代になった。
そこまで手づかみが憚られるほど、がんじがらめに法の網がかけられたはずの山椒魚も、その生息地を重機でぶっ潰して道路やらメガソーラーやらを作るのは事実上黙認されているのだから、なおさら世知辛い。

オオイタサンショウウオは元々九州でのみ見出されていた生物だったが、後になって豊後水道を挟んだ対岸の四国側にもいるのが判明した。メクラチビゴミムシも、九州の東海岸側と四国の西海岸側に、同種とは言わないまでも酷似した近縁種が分布する。こういう、羽もなく移動能力に乏しいはずの生物が海を隔てて九州と四国にしれっといる例は幾つかあり、大昔はこの二つのエリアが地続きだった事を物語っている。
メクラチビに傾倒し始めて以後、それまでさほど関心のなかった生物地理学に、だんだん興味が持てるようになってきた。

人の一生は重き荷を背負い 稲の葉を登り行くようなもの

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イネクビボソハムシOulema oryzaeの幼虫。長野にて。

初夏の水田で見かける。幼虫は、背中にみずみずしい糞を背負う習性があることから、イネドロオイムシと呼ばれる。稲の大害虫で、葉の表面を細く削るようにして食い荒らす。主に涼しい地域で被害が大きく、嫌がられる。

2879.jpgスジクワガタDorcus striatipennis。長野にて。

これのメスは、翅のスジ具合が実に美しい。身近にいた頃には大して気にも留めなかったが、よい虫。写真の個体のように翅のスジの窪みに泥がこびりつくと、模様がより際だつ。汚れているのに美しくなる。汚れるほど美しくなる。

黴器売りの少女

2878.jpgムナビロサビキコリAgrypnus cordicollis。長野にて。

サビキコリは全国規模でド普通種なので、虫マニアすら跨いで通る。しかし、いきなりこれを外からN匹採ってこいと言われて、すぐ採ってこられる虫マニアがどれだけ存在するか。

かつて辺境の大学にいた頃、学部生向けの野外実習のTAを毎年任されていた。現在やってるのか知らないが、少なくとも当時は初夏に一回開講されていた授業で、大学周辺の裏山にいる数多の生物を材料に自分らで研究テーマを設定させ、3週間程の実習期間中に何らかの成果を出させて発表させるという内容。そこで、毎年実習の初回日に若人らに向けて裏山の生物に関するオリエンテーションをするのが、俺の年中行事となっていたのだ。
ある年、「裏山に生息する虫の一つにサビキコリというものがいる」という内容の話を、板書をまじえつつ学生らに話した。その授業の終了時、学生に自分がテーマとする予定の生物や研究内容を紙に書かせて提出させるのだが、ある学生が書いてよこした計画書の中に「カビキウリを使って云々の研究を・・」という一節を認めた。その学生の書いた計画書の文中に、複数回カビキウリという生物の名が出てきた。
授業中、俺は一度たりともカビキウリなる言葉を発した覚えがない。一体こいつは何のことを言ってるんだと思いかけて、はっと気づいた。授業中、学生らの前でサビキコリという言葉を黒板に殴り書きした。どうやら、その時の俺の字があまりにも汚さすぎて、かの学生の目にはカビキウリに見えたらしいのだ。学生、すまんかった。

2877.jpgオオコクヌストTrogossita japonica。長野にて。

カミキリを初めとする穿孔虫の天敵。松林でときどき見かける。無印のコクヌストはどこに行ったら見られるのか。

2880.jpgラミーカミキリParaglenea fortunei。長野にて。

もともと長野にはいなかった。というより、そもそも日本にいなかったらしい。誰かがこれの模様を、タキシードを着たガチャピンと表現したが、言い得て妙。

2882.jpgブンゴオビヤスデEpanerchodus etoi bungonis

九州中部の石灰岩地帯に特有の地下性生物で、本州中国地方の洞窟にいるエトウオビヤスデE. etoi etoiの亜種。分布域はさほど狭くはない。外見は基亜種と大して変わらない。
本州にいて九州中部にいるのだから、当然ながら中間エリアたる九州北部の地下空隙でも見つかるはずなのだが、俺は再三の探索にもかかわらず見つけられていない。

完全には退色せず、うっすら桜色をしている種。同じく退色しないナガトゲオビヤスデよりも透明感があり、遥かに上品な印象を受ける。しかし、退色していようがいまいが、洞窟性ヤスデ類は迂闊に手づかみすると強烈な悪臭を放ってくる。洗わない靴下に歯磨きしない口臭を混ぜたような、鼻が曲がる臭気。しかも指に染みつき、洗っても容易に落ちない。

2876.jpgヤホシテントウCoccinella transversalis。沖縄にて。

アブラムシを食う。

2875.jpgタテオビフサヒゲボタルStenocladius azumai。沖縄にて。

典型的な光らないホタルで、寒冷期に成虫が出る。この姿になるのはオスだけで、メスは幼虫と大差ない姿のまま成虫になる。成虫は大人しいが、これの幼虫はあまりにも凶悪かつ危険な生物なので、その筋の者の間では有名。

2874.jpgオオシワアリTetramorium bicarinatum。久米島にて。

アリは力持ち。

2873.jpgクメカマドウマDiestrammena apicalis gusouma。久米島にて。

本土にいる普通のカマドウマの別亜種。

2872.jpgミヤタケダルマガムシHydraena miyatakei。島根にて。

池に住む、恐ろしく小さい虫。浅い水底の泥や堆積落ち葉を足で蹴っ飛ばすと、水面に浮き上がってくる。割と減っているらしい。

2826.jpgオオタキメクラチビゴミムシStygiotrechus satoui

四国に分布する、唯二つのノコメメクラチビゴミムシ属の片割れ。地域により2亜種に分かれる。

2867.jpgウメマツオオアリCamponotus vitiosus。福岡にて。

暖地の樹上に普通。この仲間はけっこう種同定が難しい。

2866.jpgヒゲナガアブラムシ一種。福岡にて。

たぶんソラマメヒゲナガ。道端のカラスノエンドウに多い。

佐賀ん鳥栖

2870.jpgカササギPica pica。福岡にて。

せっかく手近に生息地があるのに、考えたら一回も撮影したことがなかったので見に行った。だいたい他の何かを探している時に偶然見かける事が多い。わざわざ狙って探すと、なかなか見つからないものである。
てっきり国内では九州北部にしかいないものだと思っていたのだが、今では北海道その他いくつかの場所で見られるものらしい。

2869.jpg決して派手ではないものの、この色合いはとても気に入っている。図鑑で見た印象から、現物を見るまでは関東にいるオナガの色違いくらいのものと認識していた。実際には、遥かにカラスのイメージに近い。とにかくでかくて質量感がある。始祖鳥というものが今も現存していたなら、こういう雰囲気なのだろうか。
しかし、こういうコントラストのきつい色彩のものは、やはりピーカンでは質感をうまく写真で再現できない。薄曇りの日にもう一度リベンジする必要がある。

2871.jpg
九州のカササギは、佐賀平野周辺から近年までずっと分布が広がらずにいたという認識を持っている。羽があって飛べるものがどうして全国に広がっていかなかったのか不思議に思っていたが、この恐竜は飛翔能力が恐ろしく低く、山一つあるだけで向こうへ越えられないらしい。それが、最近の自然破壊などで山が切り開かれたせいで移動しやすくなり、次第に分布を広げつつあるという話を聞いたことがある。
始祖鳥も飛ぶのが苦手だったという説があるから、ますます現代に生きる始祖鳥のように思えてくる。

2868.jpgネットで調べると、カササギはカラスと違って農作物を荒らさず、害虫を捕る益鳥であるという内容がぽつぽつ引っかかる。しかし、これが「せっかく畑に植えた落花生の芽を残らず突いてしまうのでとても困る」と、観察中たまたま行き会わせたおばちゃんに言われた。

2863.jpgカマキリ。ケニアにて。

熱帯の樹幹によくいるキノハダ系の雰囲気だが、ケツの先端にある一対の突起が少し見慣れない。

2865.jpg灯火に来たガ。ケニアにて。

何となく日本のオビガを連想させる雰囲気。

アントリオワーム

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ケツ長のウスバカゲロウ。ケニアにて。

サバナでの灯火採集に多数飛来した。サバナは蟻地獄の天下。

マラリア夢日記

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イエカ。ケニアにて。

まさに「蚊帳の外」にいた。アフリカでは、あらゆる蚊が致死的な伝染病を持つ前提で行動せねばならない。

アフリカはマラリアリスクが高いため、あらかじめ日本の病院で薬を処方してもらって持参した。マラリア予防薬には幾つもの種類があるが、どれも多かれ少なかれ副作用が出る。場合によっては、薬のせいで生命に関わる事態になる可能性もあり、風邪薬のように気安く飲めない(風邪薬だって気安く飲むものではないと思うが・・・)。
そんな中、「マラロン」というものは比較的副作用の出にくい薬であり、近年よく使われているらしい。

マラリア予防薬の服用により引き起こされる副作用は、各人の体質により異なる。頭痛、吐き気、胸焼けなどが一般的のようだが、そんな副作用の中に「悪夢を見る」というのがある。
マラリアで恐ろしいのは、原虫が血流に乗って脳に入ってしまう脳マラリアの状態になること。これになると、一発で死んでしまう。だから、マラリア予防薬の成分には脳に浸透するものが含まれていて、それが場合により変な幻影を見せるのだ。

ヤクのせいか知らんが、今回マラリア予防薬を服用している期間中、悪夢と呼ばないまでも非常に不可解かつ不安な気分になる変な映像を、夢枕にさんざ見せられた。その内容の大半は目覚めとともに記憶から抹消されるが、なお記章せるものが数篇ある。これを伝録すべく、毎朝逐一覚えている範囲で内容を書き記しておいた。
将来くだらない内容の本を書く機会があったら、ネタとして使ってやろうと思う。まだこの場で、丸亀製麺子ども店長編とか、教育実習ドタキャンすっぽかし海外旅行編とか、大学教員大人げなく学生に八つ当たり編とかの話は披露出来ない。