3038.jpgシロシタバCatocala nivea。茨城にて。

てっきり秋の蛾のイメージだったので、盛夏前に見かけるというのが意外に思えた。イヤな気分だ。

信州では、場所によっては7月半ばにしてもうエンマコオロギが鳴き始めてしまう。これから夏だという時期に、もうそんな秋の虫に出てこられると、もう夏が終わって秋が来て冬が来て一年があっという間に終わってしまう感じがして、非常に陰鬱である。

3036.jpg例のアレ。

干潟にいて、干潮時のみ地表に現れて活動する。本当は、これと同所的にいて一回り大きい奴が見たかったのだが・・・。あっちは今も生き残っているのだろうか。


以下、分かる人間向けの業務連絡。

一体、大きい奴が見つかったのは、あの流域のうちのどこの岸辺なんだろうか。少なくとも、大潮の夜干潮に二度探しに行ったが、橋の下には小さいのがいただけだった。その小さいのも、橋の下以外のどこの下流の岸辺にもいなかった。
間違いなく環境は最適なので、大きいのがいるとしたら、あそこ以外考えられないのだが、どうにもいる気配がない。やはり、再び幻と化してしまったか。

3034.jpgトビイロハゴロモMimophantia maritima。千葉にて。

フワフワした感じの者。見るのは決まって海岸沿いの草むら。

3035.jpgヤマトヒメメダカカッコウムシNeohydnus hozumii。千葉にて。

ヨシ原に特異的に生息する。メダカカッコウと呼ばれる仲間は日本に4種ほどいるが、そのうち本種のみ本土で見られ、残りは南西諸島にいる。

中米コスタリカにはアリ植物化したコショウが生育しており、変形した葉柄内に特殊な種のオオズアリを養う。葉柄内壁からは栄養体を分泌し、アリに餌として提供している。ところが、このコショウ上には同じく特殊な小型カッコウムシが住み、アリを専門に食い殺すほか、栄養体を盗み食いする。
そのカッコウムシが、このメダカカッコウにすごく似た外見をしている。一度は見てみたいのだが、機会に恵まれない。

ヤマトヒメメダカカッコウは捕食性というが、何を喰って生きてるんだろうか。まさかアリ専食ではあるまい。

3024.jpgナナフシBaculum irregulariterdentatum。茨城にて。

3025.jpg改めて見ると、このナナフシというのは身の回りにいる昆虫としては恐ろしく巨大なものなのだと、しみじみ思う。

3037.jpgエンマムシ。千葉にて。

たまたま道端を歩いていた。

3033.jpgミイロツメボソベッコウAgenioideus cinctellus。茨城にて。

3031.jpgハエトリを狩り、運搬する。

3032.jpg朽ち木に空いた穴を少し加工し、そこにクモを自分の卵と共に詰め込んで栓をする。自分のケツを工事現場のドリルよろしく高速で打ち付け、栓を固定する。

3030.jpgベッコウの類。茨城にて。

胸部がやけに分厚くてたくましい感じの種。名をまだ調べていない。クモバチなどという名では死んでも呼ばない。

3021.jpgオオカバフスジドロバチOrancistrocerus drewseni。茨城にて。

竹筒などに巣を作る。巣内の仕切り材として、泥をかき集めている。この種は巣の入口に、下向きに泥で蛇口状の構造物を作る習性があるため、最近はエントツドロバチの名で呼ばれることが多い。

3020.jpgオオハヤバチTachytes sinensis。茨城にて。

オスがテリトリーを張っていた。その名の通り、稲妻のように素早い。

3019.jpgオオミドリシジミFavonius orientalis。茨城にて。

意外な場所でメスを見た。信州のクソ田舎に引っ越した当時、死にものぐるいでゼフィルスの見分け方を覚えたものだった。

3022.jpgイボバッタTrilophidia japonica。茨城にて。

日当たりよい荒れ地に普通。止まると背景に完全にとけ込んでしまい、どこにいるか分からなくなる。しかし、人が寄るとすぐ飛ぶので、わりあい見失うことは少ない。
イボバッタの名の由来は、背中(胸部背面)にある2個の小さい突起をイボに見立ててのことらしい。なんでそんな分かりにくい特徴に基づいて名前をつけちまったのか。イシコロバッタとかマギレバッタとか、他にいかようにも相応しい名前があるだろうに。

3017.jpgオオフタオビドロバチの巣Anterhynchium flavomarginatum。茨城にて。

あらかじめ竹筒を仕込んで営巣を促していたもので、左が入口。最初ハキリバチが営巣しかけたが、後からドロバチが奪い取った形跡が見て取れる。内部は泥の壁により、いくつもの部屋に仕切られている。

3018.jpg部屋には無数のガの幼虫が麻酔された状態で閉じこめられており、蛹化間近の大きなハチの幼虫が収まっていた。各々の部屋は、すでに他の寄生バチだかバエに乗っ取られていたが、多分宿主の幼虫が逃げ切って先に蛹化する。

追伸・この一週間後、2匹のドロバチ幼虫が蛹化。2匹のヤドリニクバエが羽化。

3016.jpgアヤヘリハネナガウンカLosbanosia hibarensis。茨城にて。

きわめて稀な美麗種。成虫は夏季、何らかの植物に付いているのがたまに見つかるが、特に樹種が決まっている感じではないため、狙って探すのが極めて至難である。最近、幼虫が朽ち木に生える特定の菌類を餌にすることが分かったらしい。

長大な翅は、黒紫の縁取りがある以外は無色透明である。しかし、この無色透明部は光の当たり具合により、信じがたいほど美しい青緑の幻光を返す。虫マニアなら誰でも知っている某本の中に、こいつのその生態写真がデカデカと掲載されている。それにすっかり心を奪われ、一度でいいから本物をこの目で見てみたいと、ずっと思いながらも叶わずにいた。
つい先日、叶った。あの本でこの虫の存在を知ってから、実に17年もかかった。

ストロボ光の強さ、方向、その他諸々を相当考えて工夫しなければ、翅の青緑は写し取れない。この虫の撮影の醍醐味は、如何にこの幻の色を出すことが出来るかにあると言ってもいい。

?????????????????

2989.jpg従来知られていた地域とは何の脈絡もないエリアから出した、とだけ。

3000.jpg
アブラコウモリPipistrellus abramus。茨城にて。

民家の壁の低い所にへばりついていた、若い個体。まだ飛べないのに出てきて落ちたらしい。残念だが、もはや飛ぶことも戻ることもできないので、ここで他の生き物に見つかって喰われるのを待つだけ。

2997.jpgトウキョウヒメハンミョウCicindela kaleea。茨城にて。

交尾をしかけたオスが、メスにマウントしている。パッと見、組み体操でも始めるんではないかというような体勢。多くのハンミョウ類が開発などで住みかを狭められている中、この種だけはむしろ増えている気配すらある。

2998.jpgモンキジガバチSceliphron deforme。茨城にて。

湿った水辺に降り立ち、泥を必死でかき集める。これをここから遠くないどこかへ持っていき、タコ壷状の巣を作る材料にする。巣の中には、毒バリで麻痺させたクモを詰め込み、自分の卵と共に封印する。

2999.jpg適当な大きさの泥を囓り取ると、その場でほんの数秒ビリビリ細かく震動する仕草をしてから飛び立つ。このビリビリの時、高速で顎を使って泥を噛みほぐし、目の粗い砂利などの不純物を選り分けてはじき飛ばしている。そのため、ゴツゴツした見た目だった泥の固まりが、みるみるうちに滑らかでつややかに変わっていく。手品でも見せられている気分。

2992.jpg
精霊。

夏季に特定種のヨモギにだけ見られる。同属近縁種が軒並み樹木を食うのに対し、こいつのみなぜか草を食う点で生態的にきわめて特異。珍しい上に産地が局限され、しかも虫マニアに人気のグループのため、地味で目立たない割にはみだりに採られやすい。そのため、出遅れると産地に行ってもすでに採り尽くされており、一匹も見られない。
これを探しに行ったときもかなり時期遅めだったのだが、幸い採りこぼしをたった一匹だけ見つけることが出来た。

2996.jpgノシメトンボSympetrum infuscatum。茨城にて。

どこへ行っても見かける。近年、全国的にこれが増える反面アキアカネが減っているような話を聞いたが。

2995.jpg神社の社で見た微小なアナバチ。ヒメアナバチ(ニテラ)か。

静岡にて。

2988.jpgハリブトシリアゲアリCrematogaster matsumurai。都内にて。

樹幹のある箇所に、何やら複数匹が群がっているので何かと思えば、瀕死の仲間に群がっていただけだった。最近、海外のアリで傷ついた自分の仲間を助ける行動が論文で報じられたが、今回の場合は別に助けているわけではない。
死にかけの個体は、なんらかの要因で体を圧迫されて潰れかけている。それを周りの仲間が単に餌として認識し、寄ってたかって染み出たその体液を舐めとっているだけ。

死にかけの個体が悶絶して口から液状の餌をたまたま吐き出しており、それを周りの個体が舐めていた。アリは圧死しかけると、周りに仲間がいるいないに関わらず口から餌を吐くことが多い。たまたまそこを通りかかったアリが、単に目の前に餌があるのでそれを回収しているというだけの絵である。
でも、この写真を「瀕死のアリが仲間に大切な餌を託している。小さな昆虫でさえ愛で支え合うのに、人間ときたら云々」みたいなキャプションと一緒にツイッタやらに流せば、みんな騙されて感動するのだろう。

2993.jpgクリタマバチDryocosmus kuriphilus。静岡にて。

クリの大害虫で、戦時中に中国あたりから来たといわれている。葉柄の付け根あたりに、膨らみを作ってそこにいる。害虫とはいえ、個人的にはなぜかあまり見かけたことがなくて希少なイメージ。

2994.jpgこういう害虫の写真というのは多くの人間が閲覧する機会が多く、資料的価値がかなり高い。そのため、無防備に害虫の写真をネット上に泳がせておくと、しばしば無断でまとめサイトみたいな悪質剽窃サイトやらに(場合によってはそこそこちゃんとした情報系ホームページにさえ)パクられる。
最近、国内に侵入したファイヤーアントが騒ぎになっている関係か、俺が昔アップしたアリの写真も勝手に某所で使われていることに気づいた。あれの正式な使用許可は一箇所にしか出してないのだが。画像にロゴがバッチリ写っている写真まで、権利者に何の断りもなく転載できる神経には恐れ入る。

2990.jpgヒカゲチョウLethe sicelis。都内にて。

地味で汚い色のため、しばしばガと間違われる哀れなチョウ(そもそも地味だからガという思いこみもアレだが・・)だが、世界でも日本にしかいない。学術的価値はギフチョウとどっこいどっこいのはずなのに、こいつを誰も有り難がらないのは心底おかしいと思う。
また、普通種と思われてはいるものの、意外にへんな分布様式を示しているのも興味深い。関東ではその辺にいくらでもいるが、長野ではなぜかやや標高の高いエリアに飛び地的に住んでいるだけ。

2991.jpg植えられたナスに付いていたアザミウマ。多分ミナミキイロアザミウマかその友達辺りだろう。静岡にて。

体長1mmそこそこしかないが、これだけ拡大すると結構端正でかっこいい生物に見えるから面白い。農家にとっては単なるクソ害虫以外の何物でもないわけだが・・。
それよりも何よりも、ナスの葉の表面がここまで針のムシロみたいにトゲだらけなのに驚いた。

大魔界村から、とりあえず生きて戻った。幸いレッドアリーマーにパンツ一丁にされることはなかったが、シャド・フとかバットアイくらいの脅威には十二分に襲われた。