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3205.jpgウンコを転がすスカラベ。ケニアにて。

綺麗な球体ではないが、ライバルが周囲に多い状況だと形を十分整えないうちに転がし出してしまうことが多い。不格好とはいえ、人生初めて見た、本当のスカラベが球を転がす様だ。

魂(タマ)の取り合い

ウンコを巡るスカラベ同士の闘い。
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3202.jpgスカラベはウンコの球を作る際、人間が雪だるまを作るみたいに転がしながら丸くするのではない。最初に適度なサイズにウンコの山を切り分け、脚で表面を固めてちゃんと球体にしてから転がし始める。ウンコを丸く整形して転がせる状態にまでするには、かなり時間がかかる。体力も消耗するし、作業に熱中するあまり外敵に見つかって襲われる危険性も高まる。だから、一から自分で作るよか既に他人が作ったものを分捕るほうがはるかに安上がりだ。
もちろん、分捕られる側もそう簡単には渡さない。球の上部に陣取れば、たいてい刺客の攻撃は無効化できる。平たい頭を相手の腹側に滑り込ませ、上に跳ね上げるようにしてひっくり返す。

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3204.jpgひっくり返された刺客はその当座は負けを認め、慌ててそこから走り去ろうとする。ところが、1mくらい走った所で突然きびすを返してまた戻ってきて、自分を負かした相手に対して再び球を分捕りにかかる。スカラベは何歩か歩くと、今しがた他人の球を奪おうとして負かされたことを完全に忘れてしまうらしい。
再戦を挑んでまた負けて逃げ出すが、1m歩いたらまた逆戻りして再戦を挑みのサイクルを、何回でも繰り返す。

3195.jpgエンマコガネ系の糞虫。ケニアにて。

車で移動中、所々に家畜に水を飲ます用のオアシスが点在していた。こういう場所は家畜の往来が多いゆえ、常に新鮮なウンコがそこら中に落ちている。糞転がしを探すうえでは、この上ない絶好のポイント。

3200.jpgスカラベも集まってきていた。夢にまで見た光景。

3199.jpgヤスデ。ケニアにて。

乾燥地の石下にいた。伸ばせばせいぜい6-7cm程度の奴だが、丸まった姿からは生き物らしきオーラが感じられない。何かの機械の部品のようだ。

社長

3198.jpgアリバチ。ケニアにて。

日本のミカドアリバチよりも遥かに大柄の種。常に高速で歩いて立ち止まらず、炎天下での撮影は至難を極める。パッと見ギドウカブリのゴミムシに、サイズと体型と模様がそっくり。こいつはハチなので刺すし、ゴミムシはゴミムシで毒を持ってるはずなので、危険なもの同士が似るミュラー型擬態になるだろう。

ベイツ、ミュラー、ジェイムスン、ぎたいにもいろいろある。

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ヤママユの幼虫。ケニアにて。

アカシアの枝葉に付いていた。小型ながらすさまじい外見。このド派手な模様が、遠目にはアカシアの葉に巧妙に紛れてしまうから面白い。

3197.jpgアリ共生アカシアの周囲で見つかった、よくわからんハチ。サイズと色調が、共生シリアゲアリの艶消し調のほうを連想させるが、たぶん生態的に直接アリとの接点はなさそうに思う。何となく顔つきからクロバチ系と見た。

ケニアにて。

3194.jpg草のタネみたいな外見のゴミダマ。ケニアにて。

ゴキブリのように高速で大地を走り回る。ビビらせると近くの草の茂みに隠れて、殴っても蹴っても出てこない。

3011.jpgカオスなケニアの道路。

ケニアの主要な幹線道路は、おびただしい数の大形ダンプが往来する。こうしたダンプはしばしば隊列を組んで車間距離をとらず走っており、後続車は追い越しがたい。しかも、上り坂にさしかかると速度が落ちるため、後ろではすぐさま自然渋滞が発生する。
こうなると、必ず後続車の中から待ちきれないせっかちな奴が現れ、無理くりダンプの群れを追い越して先に行こうと、車線左の路肩を爆走し始める。路肩と言っても、舗装も何もしていないただの斜めの土手である。一台が始めると、それに触発されて一台また一台と後に続き始める。ただでさえ乾期でカラカラな未舗装地面を、何台もの車がフルスピードで走り抜いていく。おかげで、猛烈な砂ぼこりと土けむりが立ちこめ、わずか数m先も見えないカオスな状況を呈するのだ。
この砂ぼこりはすさまじく、車を閉めきっていてさえ容赦なくどこかからバンバン入ってくる。ノドをやられてえらいことに。そうして先を急いで行った奴らに限って、行った先で大事故を起こすため、余計に後続は渋滞がひどくなっていく。ケニアは全体的に車の運転が荒く、長距離移動すれば一日に3件か4件は必ず事故現場に遭遇した。

3187.jpgナガカメムシ。ケニアにて。

夜間、地表でやたら見かけた。日本のその辺の畑でも普通に見かけそうな、有難味のない風貌の奴。いかなる遠方の国に出かけても、人の居住区で見かけるカメムシやハエ、バッタの類は日本にいるものと外見は大差ない。

3186.jpg薄馬鹿下郎。ケニアにて。

かなり小型の種で、日本のクサカゲロウの一番大きめの種よりは遥かに小さい。

3185.jpgコオロギ。ケニアにて。

夜間、地表に現れた。日本のクマスズムシとカヤコオロギの要素を中途半端に採用した雰囲気。

3183.jpgゴミムシダマシ。ケニアにて。

大型種。夜間地表に現れる。

3181.jpgヒヨケムシ。ケニアにて。

クモの親戚筋にあたる奇怪な生物で、乾燥地にしか住まない。夜間、地表を高速で駆け回り、獲物を探す。頭部についた二つのハサミで、出会った生き物を瞬時にズタズタに切り裂いて食らい尽くしてしまう。
この仲間には、アリやシロアリを好んで食う種が少なからず存在し、中にはそれが生存に必須と思われる種もいるようだ。

3184.jpgサソリ。ケニアにて。

夜間、地面のいたる所に出現する。小型で可愛らしいのだが、こういう砂漠にいるハサミが細っこくて尾が太い種は、軒並み致死的な猛毒を持つので迂闊に手を出せない。
蛇でもクモでもサソリでも、砂漠にいる奴は体サイズに関わらず、すべて人間にとって生命に関わる猛毒があると思っていい。生物の少ない過酷な環境にいる毒モノは、滅多に獲物を捕らえる機会がない。出会った獲物は確実に殺して食わねば、生きて行かれない。だから、理不尽なまでに猛毒を持ったものしか生き残っていない。

自分以外の生命がこの世に生きることを根底から許さず否定するような、その生きざまに惹かれる。

3182.jpgギドウカブリと勝手に呼ぶ首長のゴミムシCypholoba sp.。ケニアにて。

夜間地表に這い出てきて、シロアリを専門に食うらしい。しかし、このエリアではシロアリが夜になっても表に出てこなかったので、一体何を食ってしのいでいるのか不明だった。

3180.jpgヤモリ。ケニアにて。

古いオオキノコシロアリの塚から、夜間出てきた。

3178.jpgサバナの夜。

周囲にまったく町がないため、夜は満天の星。日中の灼熱地獄とは打って変わり、日没後はかなりスースーする。油断すると風邪を引く。
夜はライトを付けながら周囲を徘徊した。日中に比べれば多少の生き物は表に這い出てくるが、それでも思っていたほどではなかった。普通に何も考えず、夜の平原を歩いたのだが、後になってこの一帯がライオンの出没地域であることを知った。

3176.jpgツグミの類。ケニアにて。

夕暮れ時に、ロードランナーの如く長い足で地面を素早く走り、獲物を探していた。とはいっても、そもそも獲物になりそうなものがどこにも見あたらないのだが。

アントリオワーム

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薄馬鹿下郎の幼虫。吸血を好む。

虫の気配がろくにないサバナでは、蟻地獄ばかりがやたら目につく。

ケニアにて。

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天敵のコシジロウタオオタカは、サバナの背景と一緒に撮影すれば、それだけで絵葉書になる。

ケニアにて。

サバナには、もはや何の仲間かすらも知れないような恐竜ばかりうろついていた。
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3173.jpgこの時期から、早くも日本が恋しくなってきた。

ケニアにて。

ろでむ

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高温と熱風で、サバナには頻繁にバビル二世の隠れ家みたいなのが出現した。

ケニアにて。

富樫

3169.jpg天敵のコシジロウタオオタカMelierax canorus。ケニアにて。
※ヒガシコシジロウタオオタカM. poliopterusかもしれない。

アフリカの乾燥地帯を象徴する猛禽で、常に高い木の梢や電柱の上に陣取って獲物を監視する。飛ぶときはモズのように一気に急降下し、まるで腹を擦るように地表近くを一直線に飛ぶ。そして、また別の高台へと止まるため急上昇する。
この時出会った個体は、なぜかやたらカン高い声で何かを言い続けていた。猛禽にしては多弁な印象を受けた。

アフリカにいる猛禽の名前なぞ禄に知らないのだが、コシジロウタオオタカだけは昔から知っていた。かつて某国営放送でやっていた、アッテンボローの哺乳類の特集番組で、アカハネジネズミがこれに追い回されるシーンがあったから。その際、「天敵のコシジロウタオオタカが・・」というセリフが妙に頭に残っており、俺は以後必ずこの鳥の名を口にする時には「天敵の」の文言を付けるようになった。
魔闘家鈴木の名を口にする際、頭に必ず「美しい」を付けねばならないのと同じ。

3170.jpg日中、ろくに虫が表を出歩いてない環境にもかかわらず、恐竜はそこそこいた。よく熱射病にならないものだ。
3171.jpgヒワみたい奴。
3172.jpgハト奴。

ケニアにて。

さばんなちほー

3167.jpg滞在中、一日だけ泊まった過酷な乾燥地帯。一面やたら真っ白い砂地で、照り返しが半端ない。

3168.jpg常軌を逸したすさまじい高温で、日中はろくに表を出歩けない。日向の岩は目玉焼きが焼けそうなほど熱く熱せられており、うかつに手を付けない。そんな岩の表面にさえ地衣類が生えているのには、ただ感心する他なかった。

当初、こういう特殊な環境には特殊なアリシロアリがいるのではと期待した。相応の時期に行ったならば、確かにいたかもしれないが、いかんせん乾期に行ったのが悪かった。アリどころか生命の気配がほとんどない。
飲み水を始め、生活用水の確保にも難儀するような場所で、とてもじゃないが外国人の長居できるような場所じゃなかった。

3179.jpg巨大なオオキノコシロアリの塚。ケニアにて。

直径1.5mくらいある。地下は1m以上も続いており、深部には誰も見たことのないような好白蟻性生物が隠れているとされる。しかし、これを破壊して掘り返すのは至難だ。深いし、とにかく塚の外壁がセメントのように硬い。日本人のモヤシみたいな腕っ節では到底歯が立たず、現地の屈強な作業員を雇うことになる。
今回、各地で度重ねて作業員を雇って掘削作業を行ったのだが、時期が悪かったのか全体的に収穫は少なかった。

3166.jpgハイイロモリガエルChiromantis xerampelina。ケニアにて。

灼熱の太陽が照りつける青天井の荒れ地で、サボテンだかユーフォルビアだかの茎に止まっていた。両生類のくせに、よくこんな所で茹でガエルにならないものだと感心した。

アオガエル科だが青くない。世の大概のアオガエル科のメンバーはこういう薄汚い色をしている。たまたま日本にいるこの科の仲間が例外的に青い奴ばかりだったせいで、アオガエルなどという名が付けられてしまっただけのこと。

3165.jpgマサイマラの荒れ地。ケニアにて。

ここはマサイ族の領域なので、事前に現地での面倒見役の人を介してマサイ族と野外調査のための交渉をし、その上で安くない額の「調査させてもらう費」を支払う。だが、いかんせん観光部族のため、我々外国人は事あるごとに何かしらの名目で金を要求され、結果として今回持参した旅の予算の大部分をここで失うことになってしまった。まだ滞在1週間も経っていないのに。それでも、結果として収穫があればまだ報われたのだが・・

今回虫がことさら多い「雨期から乾期への移行期」をねらい澄まして出かけたはずだったのだが、すでに乾期が相当進行していたため、とにかくどこもかしこも乾きすぎていて虫がろくにいなかった。得るものより失うものの方が計り知れず、長居すればするほど財布にも精神にもダメージが大きいため、早々にここは撤退した。

マサイの村の村長に挨拶に行った際、そこで痩せこけて不健康そうな犬が飼われていた。何の気なしにそれを見たら、なんと体にイヌシラミバエHippobosca longipennisが付いていた。真っ赤な体、巨大な眼、カニのようなあの脚、ハサミのように左右の翅を重ねて畳む様、間違いなくシラミバエそのものだった。
どうしても採りたかったのだが、移動中だったため状況が許さなかった。それに、仮にもしあそこで採ったら、それをネタに恩を着せられ、さらに余計に金をせびられそうな気がした。

3188_2017100615173038f.jpg車で移動中、たまたま正面を走っていたトラックにクッソかっこいい文言が書いてあった。人生こうありたい。