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3963.jpgシバオサゾウムシSphenophorus venatus

濁流に洗われた後の泥地に、あてもなくたたずんでいた個体。北米から侵入した外来種で、芝の害虫として嫌がられており、時に大発生する。こういう害虫は、水害時に流される形で方々に拡散するのだろう。

3962.jpgオオマルガタゴミムシAmara gigantea

漂着物の下や周辺に最も多く見出された者。大型かつ強靱な体躯の種で、強力なキバを持つ。植物のタネを噛み砕くための適応。

ハギビスの落とし子

3964.jpg先の台風では、各地に甚大な被害が及び、その影響が今でも続いている。俺の行動圏内においても、その被害は凄まじいものがあった。
3965.jpg台風通過後、行きつけの河川敷に行ってみた。まだ増水が引かない川岸には、大量の漂着物が打ち上がっていた。そこには、増水から逃れるべく多くの虫が隠れていた。

3959.jpgアカイエカCulex pipiens pallens。長崎にて。

亜種チカイエカCulex p. molestusとの識別は至難。素人が識別するには、吸血後のメスをそのまま数日確保し、水場に放って産卵方法を確認する必要がある。

精霊

3958.jpg隣界に存在する特殊災害指定生命体。対処法1、武力をもってこれを制圧する。対処法2、デートして、デレさせる。

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3937.jpgオオハキリバチMegachile sculpturalis。茨城にて。

葉を切らず、泥と松ヤニを使って巣部屋を仕切る。懸命に巣材をかき集めては、巣へと輸送する。

3939.jpgミツクリヒゲナガハナバチTetraloniella mitsukurii。茨城にて。

秋に出現する、えらく小型、やたらきつい目つきなど、春先のヒゲナガハナバチ類しか見慣れていない身としては、見ていてただただ違和感しかない存在。ハギなどマメ科植物の花に好んで集まる。
行動はきわめて俊敏かつ、一個の花に留まる時間は1秒未満。動きも読みづらく、撮影が恐ろしく困難。

3960.jpgトノサマバッタLocusta migratoria。茨城にて。

名前は殿様でも家来は誰もいない。自分の身は自分で守らねばならない。

3961.jpgカマドウマ一種。沖永良部にて。

洞窟内で多数見た。種名は不明。

退屈

3957.jpgタイワンクツワムシMecopoda elongata。沖永良部にて。

壊れた機械の稼働音にも似たクソやかましい声で鳴く。これがなければ南西諸島の夜でない。

特戦隊

3955.jpgニューギニアヤリガタリクウズムシPlatydemus manokwari。沖永良部にて。

略称リクウム。南西諸島や小笠原では悪名高い外来種で、在来のカタツムリを無尽蔵に食害して絶滅に追いやっている。ヒルみたいな外見もあいまって全く可愛いげがないように見えるが、顔をよくよく拡大すればつぶらな瞳。

3956.jpgシロオビアゲハPapilio polytes。沖永良部にて。

闇夜に眠る。メスは毒蝶ベニモンアゲハに擬態している型とそうでない型とがいる。

3954.jpgクルマバッタモドキOedaleus infernalis。茨城にて。

荒れ地ではごく普通。いすぎてうんざりする。こいつらの群れの中に一匹くらい、翅の赤いのが混ざってろ。

精霊

3948.jpg古の某甲虫図鑑に、「最近とても少なくなった」と書かれたこいつがまだ曲がりなりにも生き残っている一方、「ふつう」と書かれたスジゲンゴロウが一匹残らず国内絶滅している事実。

3952.jpgツヤクサアリアリヅカムシDendrolasiophilus concolor。長野にて。

各種クサアリ亜属の巣口周辺に見られる。長野ではゴミのように多いが、余所ではとんと見ない。物凄く久々に見た。失って初めて分かるありがたさ。

3951.jpgオオゴマシジミPhengaris arionides。長野にて。

アリにまだ拾われない段階の若齢個体。

3950.jpgクロナガオサムシ系の誰か。長野にて。

夜間、裏山を歩き回っていた。ちょっと脅かしただけで、半径1-2m以内に異臭が立ちこめる。

3947.jpgチャイロスズメバチVespa dybowskii。長野にて。

今年はどこへ行ってもよく見かける気がする。幻のスズメバチなど今は昔。

3946.jpgスジクワガタDorcus striatipennis。長野にて。

物凄く久々に見た。

3949.jpgクスサンSaturnia japonica。長野にて。

ものすごく久々に見た。

3953.jpg数年ぶりに戻った心の故郷。

噂には聞いていたが、あの頃さんざ遊び回った裏山は、深刻な松枯れ被害の憂き目に遭っていた。麓を中心に、森が全面的に茶色。俺が信州を追い出されて以後、この辺りは急速に松枯れが進行してしまったらしい。
当然防除せねばならないわけだが、薬剤散布がなされればこの山の生物相は軒並み壊滅するであろう。他方、被害木を一本一本切り倒すとなれば、莫大な費用と人員を要する。どう押さえ込んで行くのだろうか。俺はもうここの人間でないので、当事者として本件に関われないのが心苦しい。

精霊

3938.jpg今年上半期、尋常でない労力を投じて探し続けてきたもの。やっと見つけることが出来た。

一応、機能的な翅があるらしいのに頑なに飛ばない。しかし、文献によっては退化していると明記されているものもあり、結局翅があるのかないのか全く分からない。もしかしたら、普段は無翅個体ばかりなのに何らかのタイミングで長翅の個体が出るのか、とも勘ぐっている。
路傍の地べたに生息し、裸地と草むらの境目くらいの所を好む。移動速度が尋常でなく高速で、ぼやぼやしているとあっという間にその場から蒸発してしまう。小刻みに立ち止まりつつ走るさまは、甲虫というよりも同じ大きさのベッコウバチに近い。

東日本に、かつてこれが唯一確実に多産する場所があった。古い文献を紐解けば、そこでは「夏に路傍の草むらで動く黒い虫はたいていこいつ」と書かれている程なので、相当沢山いたことが伺える。ところが、近年それがとんでもなく激減した。原因はよく分からないが、長年そこで生物のモニタリングをしているベテランでさえ、ほとんど発見できないレベルのいなくなり方らしい。
俺は昔住んでいた青森で、これの固い産地を見つけていたのだが、ここは先頃工事現場となってしまい壊滅した。そのため、これにどうしても久しぶりに再会したくて、今年の夏は何度もここへ通った。遮るもののない炎天下、ひたすら下を向いて道端を右往左往したが、どこにもいなかった。
これはもうここでの探索を諦めた方がよいのではないかと思っていた矢先、まったく別の標的を探している過程で偶然見つけてしまった。物凄いスピードで目の前を走っていったが、あの目立つ白い斑紋を他と見間違えるはずもなかった。その場所で一時間半ほどかけて、100mくらいの範囲をひたすら目を皿のようにして地面を見つつ往復したが、結局そこでは3匹見ただけで終わった。いや、俺にとっては3匹も見られれば僥倖だ。

この地でこれが近年ここまで劇的な減り方をした理由は定かではない。ただ、これが潜在的に生息するであろう環境に、近年外来のアレが侵入し、爆発的に数を増やしていることと無関係ではない気がする。

天下に狂い咲くsaga

3945.jpg台風の後、とある一本の桜の木の、とある一本の枝が開花した。たまたまそこへノシメトンボが飛んできて止まった。桜と赤トンボ、本来なら決して出会うはずのない春と秋の使者、奇跡のコラボ。

佐賀でなく茨城にて。

3944.jpgスズバチの巣。茨城にて。

使われず放置されて久しい自転車に営巣されていた。穴ぼこは寄生性のアレの仕業か。

3943.jpgオオルリボシヤンマAeshna crenata。青森にて。

産卵するメス。

3941.jpgマユタテアカネSympetrum eroticum。青森にて。

顔の黒い紋を眉に見立てたとの話だが、どう見たって眉じゃなくて鼻の穴だろ。

3942.jpgアキアカネSympetrum frequens。青森にて。

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ナガボノシロワレモコウSanguisorba tenuifolia。青森にて。

その辺の道ばたにいくらでも生えている。

3934.jpgシワクシケアリMyrmica kotokui。青森にて。

世の蝶マニアはゴマシジミの写真を綺麗に撮ってネット上に載せるが、そのゴマシジミの血肉を作り上げたクシケアリの方は綺麗に撮らないことが多い。綺麗以前に、そもそも撮影すらしない事の方が普通だろう。育ての親にも一定の敬意を払い、俺はゴマの生息地ではちゃんとシワクシケアリも写真を撮るようにしている。

しかしこのシワクシケアリという名称も、もうそろそろ使うのをやめる頃合いかもしれない。

3933.jpgゴマシジミPhengaris teleius。青森にて。

多いところには多い。いないところには全くいない。湿った草地と豊富なクシケアリ類の巣がある立地であれば、市街地でも意外にしぶとく生き残るようである。