邪鬼王

703.jpgある洞窟の奥で見た、まるでサソリのような見たこともない動物。とても恐ろしげだが、体長3mm以下しかない。

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705.jpg 13年前にその存在を知って以来、毎年のように模式産地の洞窟で探し続けるも見つけられずにいたもの。先日、ついに初めてそれを洞内の岩上に見た。半世紀ほど前に記載されて以来、これの姿を見た人間はほとんど地球にいない。生きた姿も撮影されたことがない。
模式産地の洞窟は観光地化されて荒廃しており、再発見は絶望的だと内心思っていたので、見つけたときは本当に泣くほど嬉しかった。実のところ、これと見た目遜色変わらない動物は全国各地の洞窟で見つかっているのだが、俺にとってはこの洞窟のこの種じゃなきゃ意味がなかった。

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708.jpg水滴で紛らわしいが、目はまったくない。感覚毛の生えた細長いハサミを突き出し、辺りを触りながら歩く。動きはなめらかでおっとりしているが、びびると高速で後ろへ飛び退く。

706.jpgこの動物の名前は書けない。書くと、これを撮影した洞窟の所在をピンポイントの精度でネット上に宣伝することになってしまい、ただでさえ危ぶまれるこの繊細な動物の存続をなお危うくするから。
洞窟性生物の中には、この動物のように地球上でその洞窟一カ所にしかいないものがいる。そうした生物には、必然的にピンポイントで生息する洞窟名が名前に付けられてしまうのだ。

709.jpg前世紀から消息を絶っていたこの動物が、まだこの世に生き残っていてくれたことが分かって、安心した。ただ、それだけ。

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ムシではないような・・
カエルにはこれは何なのかムツカしくてよくわかりませんが、足の数からするとサソリとかクモとかカニムシとかなにやらの親戚筋なのでしょうか? どこの筋の者なのか分かればご教授下さい。カエル的には昔よく食べた毛ガニの足の構成に似てます。
カッコいいようでもあり、よく見るとなにやら愛嬌もあります。
カエル星人|2014.02.06/04:30
これは、洞窟性のカニムシの一種です。あるカニムシのグループは、地下生活に適応しており、各地の洞窟ごとに種分化する傾向があります。その内の一種が、上の奴という訳です。
上の種は、日本のとある洞窟以外では生息が確認されていない、大変貴重な種類です。
-|2014.02.06/10:00

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