721.jpgイマニシガガンボダマシTrichocera imanishiiのオス。

クモガタガガンボ同様に冬季のみ出現する蚊で、雪の上を歩行している姿が見つかることが多い。そのため、世間では雪上昆虫とみなされているが、たまたま雪上外で見つけることが出来た。
ガガンボダマシ科の仲間は名前の通りガガンボにそっくりな仲間だが、本物のガガンボ科とは上科レベルで別分類群のため、そんなに近しい間柄でもない。本物のガガンボ科とは、厳密には翅の脈相で区別せねばならないが、慣れると見た目の雰囲気ですぐ分かる。寒い時期に見かけて、ガガンボにしては脚が短めで触角が長めと思ったら、大抵それがガガンボダマシである。

ガガンボダマシ科の多くは、冬を中心としてうすら寒い時期に成虫が活動する。その中でも、イマニシは寒冷下での生活にかなり特化した部類に入る。メスは翅が顕著に退化し、糸くずのようなものが背中に付いているだけ。オスは一応翅の体をなしたものを生やしているが、飛翔筋が退化しているようで飛べない。羽ばたくこと自体ができない。
雪上をひたすら歩き回って、交尾相手を探すようである。この虫はクモガタガガンボと違って、日中でも平気で活動できる。

722.jpgこの虫の生態は不明な点が多く、どこから発生するのかよく分かっていない。クモガタガガンボとは恐らくかなり異なる生活史と思われ、クモガタガガンボほど狙いを付けて野外で見つけられない。

長野にて。

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