864.jpgオカメワラジムシの一種Exallononiscus sp.。アリの巣に住むワラジムシ。

職場の前にあったクロオオアリCamponotus japonicusの巣から出した。全身白くて目が退化傾向を示し、地下性傾向が強いことをうかがわせる。元々は地下空隙に住んでいたグループで、餌となる有機物の多いアリの巣へとメインハビタットを移したのだろう。

かつて、日本でアリの巣から見つかるワラジムシは、全部とりあえず「アリノスワラジムシ」と呼ばれていた。昔に出版されたアリや好蟻性生物の生態写真本を見ると、たいていアリノスワラジムシの名で紹介されている。しかし、本当のアリノスワラジムシ属Platyarthrusは日本では確認されていないため、それらは基本的に全部オカメワラジムシ属の同定間違い。ただし、オカメワラジムシ属には日本国内だけでも数種の近似種がおり、それらは素人目には同定できない。
北海道の北部で徹底的に調べたら、本当のアリノスワラジムシも見つかりそうな気はするが・・。

同様に、日本(特に本州)のアリの巣内からは高頻度で白っぽいトビムシが得られ、それらは条件反射的に「アリノストビムシ」という名前で生態写真本に載せられる事が多い。しかし、実際それらの多くは本当のアリノストビムシ科の種ではなく、アヤトビムシ科のシロツノトビムシSinella (Sinella) stramineaである。


福岡にて。

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