珈琲脅
2014/07/27|Category:未分類

ヨーロッパでは、日本じゃ高山蝶クラスの珍蝶がその辺の庭先にいる。時期が時期ならクモマツマキチョウもいるはずだが、見なかった。
日本で珍種と崇められている蝶が世界では如何に駄蝶か、逆に日本で駄蝶と下に見られている蝶が世界では如何に珍蝶か、思いをめぐらせた。こっちの虫マニアにしたら、日本の平地に普通にいる並アゲハやらツマキチョウのほうがずっと貴重な珍種のはずだ。世界的にはアジアの東のほうにしかいないから。

帰る途中、エッフェル塔の前をタクシーで通りすがった。あくまで移動途中にそばを走っただけで、ここにわざわざ行ったわけではない。
一大観光地なだけあって、周辺にはものすごい数の人間がごった返していた。もちろん悪党どももわんさかいる。
乗っていたタクシーが、信号待ちのため塔の前で停まった。この時外を眺めていたら、ある方向から数人の若者が手に何か持って、同じ方向へ全速力で走り去るのを見た。タクシーの運転手曰く、無断で土産物商売していたところに警察が来たので、あわてて逃げる図らしい。
結局、フランスでは命を取られることなく生きて帰ることができた。住めば都なのかもしれないが、俺にとっては長居したいと思う空間ではなかった。