基礎顕現装置(ベーシック・リアライザ)

1074.jpg日本のカワラバッタEusphingonotus japonicusの近縁属、下手すれば同属としか思えない者。タイにて。

ジャングルの中にぽっかり開いたギャップの、乾いた砂利道で見た。基本的に乾燥した砂漠地帯を主要なハビタットとするはずのこの仲間が、熱帯のジャングルにいるとは驚き。
全身が地面のような茶褐色だが、飛んだときには日本のカワラバッタ同様に鮮やかな青い下翅を見せ付ける。そしてその青は、日本のカワラバッタのそれがかすんで見えるほどに鮮やかなコバルトブルー。飛んで着地する際、必ず緑の草がない場所を選んで降りる。

珍しいので至近まで寄って撮影しようとしたが、無理。恐ろしく警戒心が強く、5m以内に絶対に近寄れない。そして一度飛び立つと、どこまでも果てしなく飛んでいってしまうため、炎天下の中追いかけるのが大変である。しまいには匍匐前進して接近を試みたが、それでも不可能だった。
日本のカワラバッタの場合、同一個体を執拗に追いかけ続けると、疲れるのか慣れるのか次第に逃げなくなってくる。ところが、件の奴は逃げなくなるどころか、追うたびにより敏感になり、より遠距離へ飛ぶようになる。しまいには、空高く蝶のように舞い上がり、そのまま高さ10m以上もあるジャングルの高木すら跳び越し、姿を消してしまう。

まるで半径5mの透明な半球型カプセルの中心にいるが如く、その内側には何人たりとも侵入を許さない。あのバッタにとって、あのカプセルの内側はすべてが思い通りになる絶対不可侵空間である。

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