マジックハンド

1052.jpgサスマタアゴザトウムシNipponopsalis abei。福岡にて。

体長をはるかに超える長いアーム(鋏角)を持ち、その先端にハサミがついているという、奇妙な生き物。普段は折り曲げているが、使用時には伸ばすらしい。

1051.jpg文献上では、「関東あたりから西にかけて分布する暖地性の種で、あまり多くない」という趣旨のことが書かれている場合が多い。しかし、実際のところ「あまり」どころではない相当な珍種である。これだけ顕著な姿の生き物でありながら、ネットで探しても生態写真がほとんど引っかかってこないのを見ると、これまでこの生き物に遭遇する幸運に恵まれたナチュラリストが如何に少ないか伺い知れる。
上のは、これまで方々で散々探し続けてようやく見つけた初めての個体。薄暗いスギの植林地で、石を裏返したら一匹だけ出た。西日本ほど、発見効率はよさそうに思える。静岡の温暖な森で死ぬほど探しているが、かすりもしない。

1050.jpg胴体部分はほんの3mmちょっと。しかし、脚が長いので、ぱっと見の印象はかなり大柄。おそらく肉食で、このハサミを使って何かしでかすに違いない。見ていると、時々立ち止まって前脚で何かを探るしぐさをした後、ハサミを一瞬のばすそぶりを見せた。飼育したかったが、今手元に抱えているものが多すぎるので断念した。

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属は違いますが、Martens (1965) によると捕食シーンを是非見たいのですが、以前奄美産のをもらった時は到着してすぐに死んでしまったのです。
Spiders and harvestmen as gastropod predators (2001)がまとまって読みやすいです。

しかし、ついに野外での発見ですね。先を越されてしまいました...

 
ジーク|2014.08.12/13:00
属は違いますが、Martens (1965) に書いてある捕食シーンを是非見たいのですが、以前奄美産のをもらった時は到着してすぐに死んでしまいました。
脚の長いザトウムシは輸送でだいぶ弱ってしまうのが悩みです。

あとSpiders and harvestmen as gastropod predators (2001)がまとまって読みやすいです。

しかし、ついに野外での発見ですね。先を越されてしまいました...

 
ジーク|2014.08.12/13:02
頑張って見つけちゃいました。意外に、西日本ではスギの植林は探しどころかも知れない気がしました。
生きたものを食うんでしょうかね。餌を食うのはぜひ見てみたい。
-|2014.08.12/20:20

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