識別名<クロノ>

1100.jpgオオカマキリモドキClimaciella magna。福岡にて。

夢にまで見た精霊で、九天王が一人。南方系の珍種で、夏の終わりの夜に山で灯火をたくと、たまに飛来する程度。ただし、九州のある山塊ではなぜか数多く、そこで灯火をたけば絶対にやってくる。とはいえ、かつてほどの個体数は来ないようである。

日本産カマキリモドキの中では、南西諸島のオオイクビEuclimacia badiaと並んで破格の巨大種。遠めに見ると、アシナガバチにとてもよく似ている。成虫は捕食性で、手近に来る弱小な虫は何でも捕らえて食う。自分よりかなり大柄の獲物も仕留める。
実のところ、これと同等サイズでもっとかっこいいカマキリモドキは、熱帯に行けばいくらでもいる。しかし、そんなものがこの日本の裏山に住んでいるという事実がすばらしいのである。

成虫の姿を見られて、本懐を遂げた気分。しかし、本当の目的はこの虫の姿を見ることではない。この虫の幼虫期の生態を、どうしても解明してみたいのである。
この虫の成虫は、夏の後半に木の葉裏に多量の卵を産みつけ、まもなく幼虫が孵る。そこまでは分かっているのだが、それから先その一令幼虫たちが如何なる過程を経て成虫になるのか、誰も知らない。まるで時空の隙間に入り込んでパラレルワールドに転移し、成虫になった後ふたたび現世に戻ってくるかの如く、「ある程度育った状態の幼虫」がどこにも見つからない。

カマキリモドキ類は、生態の分かっているほとんどの種が幼虫期にクモの体に取り付き、寄生生活を送るとされる。だからオオカマキリモドキも、それに準じた生態を持つのは容易に推測できるが、誰も実際に見て確認したわけではない。だから、俺が一番最初にそれを見た人間になりたい。ただその思いだけをモチベーションに、こいつの謎を明かしたいと思う。

この精霊は、成虫の姿を見ただけでは真にデレさせたとは言えない。誰の目からもひた隠しにし続けている、「霊装」を顕現させた真の姿を見ないことには、攻略したうちに入らないのである。

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本当のカマキリほど、首は器用に回らない。元々カマキリの形ですらなかった虫が、無理くりカマキリの形になった弊害。

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体が大きいなりに、幼虫もそれだけ大きさのものを
宿主にするでしょうか。クモ類じゃなかったりして…(´・ω・`)
妖精期を解明されることを願っております。
micromyu|2014.10.14/22:05
ひとまずクモであろうという目論見で調べていますが、当てが外れた場合、全容解明には相当の年月がかかりそうですね・・
richoo|2014.10.14/22:23

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