1122.jpgセンチコガネGeotrupes laevistriatus

動物の糞を前脚で抱えて、後ずさりに引っ張って運ぶ。時々運ぶ作業をやめて周囲をうろうろ歩き回り、自分がこれから向かうべき場所を見定めるのを欠かさない。

1123.jpg糞転がしの仲間だが、ファーブル昆虫記のスカラベのように逆立ちして糞を転がすことはできない。日本には少なくとも150種以上の糞転がしが分布するが、マメダルマコガネの仲間3-4種を除き、逆立ち転がしできない連中ばかり。それらは糞の真下もしくはすぐ傍に穴を掘り、糞を前脚で抱えてそこへ引っ張り込むという、あまり面白みのない運搬法をとる。

しかし、時々そうした「糞を転がさない」日本の糞転がしが、道端で糞を逆立ちして転がしているように見える場合がある。センチコガネもときどきやるのが見られる。これは本当のスカラベとは根本的に行動の意味が違う。スカラベはちゃんと転がす意志があって、あらかじめ糞塊を脚で押し固めて球形にしてから転がす。
それに対して上述の例は、糞の下に潜って穴を掘ろうとするのだが、地面が固いなどの理由でうまくいかず、そのはずみで糞が転がってしまうだけである。そうして転がし続け、結果として穴を掘りやすい所まで糞を運べてしまうことはある。

虫本人に本来転がす意志がないので、スカラベのように糞塊を転がしやすく加工することもない。そのため、日本の「糞転がし」は、コンクリートのような固い地面の上に、虫が動かせる程度の小さな糞塊がある時にしか出現しない。

福岡にて。

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