2014/11/06|Category:甲

本州中部山岳地域に固有。いわゆる「メクラチビゴミムシ」の一種だが、バッチリ眼はある。地表浅くの石下に住み、ナガチビゴミムシ属ではもっとも地下生活に特化しなかった部類。
一般に産地での個体数は多い。採集にかかる労力も一番かからないため、メクラチビゴミムシ中かなり格下に見られがちの種らしいが、その割に生きた姿の写真が世の中にほとんど出回っていない。ちなみにこの個体を見つけ出すのは、本当のメクラチビゴミムシを見つけ出す以上に苦労した。

名前と違い、ぜんぜんチビではない。予想外の体サイズの生物だったため、最初に見た時それと気づくのに時間がかかったほど。タイシャクナガチビゴミムシのサイズを見ていなければ、他種のゴミムシと勘違いしてスルーしていたに違いない。

名前と違って長野県内の一定標高以上の山に、この虫は広く分布する。しかし、この虫の総本山たる御嶽山は、現在惨憺たる状況である。人的被害は計り知れないが、生き物達の行く末も心配である。