メネシス

1198.jpgオオコバネナガハネカクシ一種Lathrobium sp.。福岡にて。ただしこないだのとは全然違う場所。

洞窟や地下浅層に生息し、色素が薄い。メクラチビゴミムシを求めて沢を掘ると、しばしば副産物として出てくるやつ。わりと浅いところにいるため、掘ればたいていメクラチビゴミムシに先駆けて出現する。やがて現れる本命を予感させ、こちらの戦意を高揚させてくれる「守護妖精」の一員。

飛べないため、地域ごとにかなり細かく種が分かれている。最近出た日本産ハネカクシの目録(柴田ら 2013)を見ると、この属だけでもすさまじい種数が記載されているのに驚かされる。その一方で、九州から記載されている種が思いの外少ないのが気にかかる。メクラチビゴミムシに比べれば明らかに人気がなさそうな分類群なので、あまり集める人間がおらず、分類も進んでいないようである。四国での種分化の程度から察するに、それと同等以上の種数が九州にもいて然るべきであろう。

すでに九州の様々な地域の沢で、この仲間の虫を幾度となく見ている。しかし採ってもしょうがない気がして、いつも適当にスルーしていた。これからは、出てくる度に逐一少しずつ集めていこうと思う。九州においてこの仲間は、採れば採っただけ新種になる可能性が高い。上の個体も、もしかしたら新種かもしれない。

この仲間の虫は、地域によって嗜好する生息環境が異なる。こないだの奴は、水際すぐ近くのグジャッとした地中を十数㎝掘ったぐらいの所に多かった。しかし上のは、沢から少し離れて水気がやや少ない、締まった土の上にある石下にいた。こういう地域ごとの生態の違いというのは、すなわち虫の種ごとの生態の違いを反映しているのだろう。


参考文献:
柴田泰利・丸山宗利・保科英人・岸本年郎・直海俊一郎・野村周平・Volker Puthz・島田 孝・渡辺泰明・山本周平 (2013) 日本産ハネカクシ科総目録 (昆虫綱:甲虫目). 九州大学総合研究博物館研究報告, 11: 69-218.

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このハネカクシによく似た個体を昨日、山口県の渓流沿いに見つけました。http://youtu.be/tckIqCBlx8Uに投稿しました。ハネカクシは同定が難しいですね。
kiokuima|2014.11.24/09:21
まさにこの属の奴です。よく発見しましたね!この属は外見が大差ない相当種数がいて、さすがに私も種まで落とせません・・
-|2014.11.24/18:29

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