トリニクィセブン

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ツダナナフシMegacrania tsudai。台湾にて。

海岸沿いに生えるアロエもどきの植物、アダンに依存した特異な昆虫。巨大かつ胴体がぶっといので、まるで子供向けの作り物のおもちゃのよう。アダンの葉は固くてトゲだらけで、下手に触ると傷を負う。しかし、この虫は全く気にせずこれをバリバリ食う。
ナナフシは、実際には体が7節以上ある。ここでいう7は特定の数字を表すのではなく、「とにかく多い数」の例えである。昔で言う「七代先まで祟ってやる」の文言も、八代目からは許すわけではなく、ずっと祟ってやるという意味であろう。

たまたま夜間海沿いの道を車で走っていたとき、同行者が生息地脇で停車して見せてくれた。出先だったため必殺・逆光ストロボを持っていなかったのだが、存分にエンジョイした。
強風吹き荒れる中、黙々と葉を食い続けていた。しかし、撮影のためにちょっと葉に手をかけた瞬間、奴は食事をやめて警戒態勢になった。人が葉を揺らすのと風が葉を揺らすのの区別ができているらしい。

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そこで同行者が警戒態勢のこの虫に手で触った瞬間、虫の体から下方に向かってシュパァッと霧状の液体が飛び散った。ツダナナフシは、身の危険を感じると刺激臭のある液体を数十センチ以上も噴射することで有名。ミントもしくはサロンパスの香りで、決して嫌な臭気ではない。ただし、目に入ると危険らしい。

1235.jpgツダナナフシは、太平洋に面したアジアのいくつかの島に分布している。いずれも海沿いに分布しているため、卵が海流によって運ばれる形で分散していると考えられている。日本では八重山のごく限られた範囲にしかおらず、その個体数も非常に少ないので、採集が推奨される生き物ではない。台湾でも同様で、法律により厳重に保護されており、連れて帰れない。



※イベント告知
2月14日、豊田ホタルの里ミュージアム(山口県下関市)にて特別講演会「消えゆく、どうでもいい虫」を行わせていただきます。絶滅危惧種の地味な虫への愛を語ります。 http://www.hotaru-museum.jp/index.html
さらに、3月7日、ジュンク堂書店福岡店(福岡市中央区天神)にて講演会「暴け!裏山の虫の謎」を行わせていただきます。昨年度好評を博した、ジュンク堂池袋本店での講演が、九州に帰ってきます。 http://www.junkudo.co.jp/mj/store/event_detail.php?fair_id=8102
詳細は、各ホームページをご確認下さい。

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マレー蘭印紀行にアダンの木がでてきます、
ナナフシは皆、のらくろみたいな顔・・
温厚なナナフシも武器を保持してるのですね(*゚0゚)
瓜豆|2015.02.10/16:51
あの液体を噴射する瞬間を逆光で撮影したら、きっと物凄く迫力あるのにと思いましたが、機会がありませんでした。
-|2015.02.11/07:50

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