氷結傀儡(ザドキエル)

1280.jpgシワクシケアリMyrmica kotokui。屋久島にて。

クシケアリ属は、北方系アリの最たるもの。本来、亜熱帯の南西諸島にいることなど考えられないが、洋上アルプスたる冷涼な山岳地帯が、このアリを現代まで屋久島の地に生かした。屋久島が本種の分布南限となっており、標高900mあたりより上部でしか見られない。これより低標高には、絶対にいない。また、標高900m以上の場所であっても、島内での生息域は極限される。

ハイビスカス咲き乱れる南の楽園で、この氷の申し子にたった1コロニー出会うまでには、比喩表現なしに血尿搾り出し血反吐を吐くほどの紆余曲折、波瀾万丈があった。長野ならちょっと山手に足を延ばせば掃いて捨てるほどいるこいつに出会って、思わず声を上げて膝をつき、嬉しさのあまり涙を流したのは、後にも先にもこの時だけ。

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