2015/03/09|Category:脊椎動物



顔つきとカギ爪がほとんど怪獣並にヤバいくせに、声はまるで生まれたてのヒヨコのように柔らかく愛くるしいのが謎。
「みさご鮨」という名前の鮨屋が、日本各地にある。言い伝えによれば、海際に好んで営巣するミサゴは、波しぶきのかかる岸壁に捕った魚を蓄える習性があり、それが海水を被り続けるうちに天然の塩漬けになったまま発酵する。それをたまたま人が拾って食ったら美味かったというので、それをヒントに鮨(いわゆるナレ鮨)という料理が誕生したらしい。そうした伝承から、ミサゴと鮨はやたら結びつけられることが多い。
実際にはミサゴに貯食の習性がないことから、この伝承は表向き否定されている。しかし、俺はあながち嘘八百でもないように思う。猛禽は捕ってきた獲物を巣へ搬入する際、まちがって獲物を下に落とすことがある。そして、落とした獲物はしばしばそのまま見捨てられる。ミサゴの場合、たまたま海の断崖にかけた巣に魚を搬入しようとして落とし、それが波のかかる岩陰に引っかかって放置された場合、意図せず結果としてそれが伝承の「みさご鮨」らしきものになる可能性だってあるはずだ。
今日から、ひさびさの海外遠征。とりあえず死なないで帰るのが目標。