本土ニスクス

いた・・!!
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と思ったが、よく見るとおかしい。明らかに体表が顆粒に覆われてゴツゴツしている。目的の精霊は、文献記述によれば平滑だという。つまり、これは別物であって、目的のアレではないということになる。

しかし、最近出た「日本産土壌動物第二版」を紐解くと、どうにもうまくいかないのである。ナガワラジムシ科なのは絶対間違いないのだが、その先の検索表に該当する雰囲気のものがない。ナガワラジムシ科内以降の検索表は、胸部背面に縦の突起があるか、突起がないかで分かれており、あるものは問答無用で普通の地表性種になってしまう。検索表に従えば、目の退化した地下性種はすべて「突起がない」になる。この程度の顆粒は、突起のうちに入らないのか、それともまったく得体の知れない未知のものを採ったのか。
地下性種ツノホラワラジムシは、検索表では「突起がない」に該当する種だが、後ろの図版を見ると明らかに体表に顆粒をもつ。あの検索表において、顆粒が突起の範疇に入るか入らないかにより、今回この生物を見つけたことの意味合いは全然変わってくる。

この生物は、「あの穴」からせいぜい1キロ程度しか離れていない同じ山の沢から出したものだが、もしこいつがアレでないとするならば、同所的に複数種の地下性ナガワラジが分布するということになる。いや、近接しながらもおそらく分布は重複せず、住み分けて生息しているであろう。

結局、散々沢を掘るもこの突起まみれの奴が2匹出ただけだった。こいつの正体は何だ?ちゃんと精霊をデレさせることができたのか、今もよく分からず悶々としている。違うならば、またあそこに行って探さねばならなくなる。
しかし、また行くにしたってあの山はとにかく遠すぎる。次に行けるのがいつのことになるやら分からないし、行ったところで採れるかどうかという問題もある。「あの穴」の至近には2本の山沢があるが、どちらも源流部の雰囲気があまり良くない。掘れば簡単に再発見できる算段でいたのに、同所的に複数種が住み分けて分布しているとなれば、難易度は格段に上昇する。この件は、しばらく保留にするしかない。

なお、あの図鑑のP1005 「ナガワラジムシ科の属・種への検索」の上方、「腹部は胸部と比べ明らかに細い」と「腹部は胸部と比べわずかに細い」のキャプションは、絶対あべこべだと思うのだが・・・正誤表は出ているのだろうか。

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