2129.jpg日本最東端の岬でたまたま見つけてしまった。特定外来生物セイヨウオオマルハナバチBombus terrestrisの新女王。バス停のすぐ脇の草むらで、吸蜜していた。根室半島には2007年辺りには侵入していたらしいが、まさか先端部ギリギリで見るとは思わなかった。

ハウス栽培作物の受粉目的でヨーロッパから日本に導入されたが、逃げ出して野生化した。北海道での本種の野生化は顕著で、場所によっては在来マルハナバチより多い有様になっている。
営巣場所や餌を奪う、交雑して遺伝子汚染をもたらすなどにより、在来マルハナバチを絶滅に追いやる危険性を持つ。また、現地に生育する植物の中には在来マルハナバチが花粉を運ばないと受粉できないものが多数存在する。在来マルハナバチ減少に伴う在来植物群落の減少・壊滅により、その土地の生態系の成り立ちそのものを破壊する可能性を秘めている。現在、北海道では各地で官民一体となり駆除が行われているものの、あまりにも旺盛な繁殖力ゆえ駆除が追いついていない現実がある。

新女王なので、かなり大型だった。新女王が外勤していたということは、まだ巣を一匹で創設している段階であろう。これから彼女の巣内では、ワーカーが大量に生産されることになる。見かけたのはこの一匹だけ。いわばこの地域における先遣隊で、放っておけばこの種のこの土地での定着を盤石なものにする。

写真が雑なのは、撮影もそこそこにこいつを殺さねばならなかったから。別に外来種駆除の目的で来たわけではないが、場所が場所だけに、こんなものを見つけておいてむざむざ見逃すのは倫理上問題がある。新女王は、美しい毛皮に覆われた愛くるしい生き物だった。それを殺すのは可哀想だが、やらなければいずれ本来ここにあるべき八百万の生き物たちがもっと可哀想な事になる。人がやった事の落とし前は、人がつけねばならない。

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