2016/01/05|Category:甲


湿気で背面の気門を塞がぬようヒョウタン型にくびれて盛り上がった体形、縦穴の壁面を這うために発達したクモのように長い脚をもつ。ここまで特殊化した体型のものは国内にほとんどおらず、超洞窟種と呼ばれている。しかし、海外の洞窟にはこれよりさらにヤバイ姿の超洞窟種がいくらでもいる。
地下流水に磨かれた、真っ白でなめらかな石灰岩の上を這い回るこの虫の姿は、まさに紙の上に滴り落ちたひとしずくの血液。
こいつほどではないが、地下生活への特殊化著しい日本産種としては、九州のある洞窟にのみ住むキバナガメクラチビゴミムシが知られる。様々な理由により捕獲が至難なことで有名だが、どうにか向こう1年以内に仕留めようと画策している。生きた姿をまだ誰も撮影したことがない。