ドッペルゲンガー・ネオ

少し前に、このブログでアリに擬態する東南アジアのクモの写真を出したら、予想以上に方々から反響があった。アリ擬態グモは、東南アジアのみならず南米にも生息する。南米の写真はひとしきり出し尽くしたつもりだったが、過去に撮影したものがわずかに残っていたので出しておく。そんなに沢山の種類を見つけてはいないが、いずれも擬態の精巧さは神懸かりのレベルだった。
また、このブログを見て頂いているさる方から、南米アリ擬態グモに関するとても重要な文献を頂いた。この場を借りて厚く御礼申し上げます。

アリ・アカシアアリ一種3、
クモ・ハエトリ一種2、3
モデルがアカシアアリPseudomyrmexの場合。アカシアアリはほっそりした樹上性アリで、刺す。クモはハエトリグモ科Salticidae。エクアドルにて。

アリ・ハリアリ一種1、3
クモ・クモ一種1、2
モデルがハリアリ(たぶんフトハリアリ属Pachycondyla?)の場合。クモはネコグモ科CorinnidaeのSphecotypus sp.。どちらも2センチ以上の大型種。クモは、一番前の脚を常に浮かせて前方に突き出し、触角を気取る。エクアドルにて。

アリ・ハリアリ一種2、2
クモ・クモ一種1、1
モデルがハリアリ(たぶんフトハリアリ属)の場合。クモはたぶんネコグモ科のZunzga sp.?。動きを止めるとそんなにアリに似ていない。でも、サイズと動きが似ているため、ぱっと見アリに見えてしまう。腹部の模様もそうだが、後脚の内股が赤みがかっているという、こいつとほぼ同大のハリアリによく見られる体色パタンをよくとらえたデザイン。
考えれば、虫の捕食者である鳥やらカエルやらは昆虫学者ではない。特定のモデル種に細かい特徴を逐一まねるよりも、一瞬視界に入ったときに「不味い虫だ」と思わせるような印象を浴びせかける方が、身を守るのには有利なのだろう。エクアドルにて。

megal.jpg
ネコグモ科の一種Myrmecium sp.。形と体サイズ、体色から判断してモデルは間違いなくテナガアリMegalomyrmex。モデルは現地で見たのだが、撮影する機会がなかったため写真がない。気になる人はグーグル先生に直接尋ねられたい。しかし、メガロミルメックスって何かの必殺技の名前みたいだ。ギガロマニアックス。ペルーにて。

南米では、ネコグモ科が意外に健闘しているように思う。

IMG_3931.jpg
クモ・クモ一種2、1
既に出した写真だが、ナベブタアリCephalotes atratusとナベブタカニグモ(仮名)Aphantochilus sp.。。体型、肌の質感を見事にコピーしている。このクモはモデルのナベブタアリを含めてアリを専食する。アリの食い過ぎでアリになった訳ではあるまい。エクアドルにて。

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