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剪定された梅の木。長野にて。

オオミスジの越冬幼虫が例年見つかる田園脇の梅の木を訪れたが、一目見てこれはダメだなと思った。この木は長らく毎年剪定されずに放置されてて都合良かったのだが。

松本市街近郊には梅の木があちこちに植わっており、オオミスジが発生する。夏に孵化した幼虫は、枝先の葉に座を作って過ごしているが、秋になると越冬のため葉から細枝を伝い、太枝の方へと移動する。太枝表面のシワの間、あるいは太枝から細枝が分岐する付け根などに定位し、そこで越冬する。
しかし、この地域に植わっている大半の梅の木は、9月末から10月頭くらいにかけて徹底的な枝打ちがなされる。この時期幼虫らはまだ葉先にいるため、全員枝とともに刈り落とされてしまう。だから、秋に枝打ちされた木では、冬に一匹も越冬幼虫が見つからない。

この地域では、大半のオオミスジの幼虫が越冬前に死ぬことになる。しかし、それでも毎年夏には必ず成虫が多かれ少なかれ舞っているのを見るので、うまいこと枝打ちを免れる梅の木が毎年何本かはあって、それに運良く産卵された者だけが生き残っているのだろう。今回、残念ながら枝打ちされていない木を探し出せなかったため、越冬幼虫も見つけられず。
せめてあともう2週間くらい枝打ち期間を遅らせてくれれば、もっと多くのチョウの幼虫が生き残れるだろうに、といつも思う。しかし、まあ農家も仕事だ。害虫をわざわざ生かすために農作業を遅らすなど、常識への挑戦以外の何物でもない。

美しいチョウの舞う暮らしよい町を作るというのは、言うほど簡単ではない。

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