2334.jpgイズシメクラチビゴミムシRakantrechus subglaber

四国の極めて限られたエリアにのみ分布する。一般的なメクラチビゴミムシに比べて、あまり水を含まずベチャッとしていない地下空隙を好む。そのため、他の大概の種が得られるような深さと環境の場所をいくら探しても、一つもこれを発見できない。メクラチビゴミムシの採集は、一筋縄ではいかない。
この種の直近の親戚筋は、四国内に全く存在せず、むしろ本州の秋吉台などにいるものに近いとされる。今日のメクラチビゴミムシ達の分布は、過去に起きた日本の地史の移り変わりを正確になぞった結果である。

メクラチビゴミムシは、とても綺麗好き。泥っぽい地下に住む割に、体に泥などがほとんどこびりついていない。見ていると、しょっちゅう脚で背中をこすったり、触角をしごいたりする様子が観察できる。地下の多湿環境においては変な病原菌に冒されるリスクが高まるので、常に体を清潔に保たねばならないのだろう。
あまり知られていないが、メクラチビゴミムシは冬虫夏草やらラブルベニアなどの菌類が取り付くことがあり、特に前者は致死的に作用する。

チョロチョロ走り回るメクラチビゴミムシを撮影する際、舞台の岩盤上から落ちないように指で軌道修正することが多い。人間の指に接触した後、メクラチビゴミムシは露骨にイヤそうな感じで触られた脚や触角をぬぐったりする。油と手垢にまみれた人間の指先など、彼らにとっては雑菌の温床そのもの。
「駄犬が!汚ねえ手で触んじゃねえよこの変態!!」と、メクラチビゴミムシの声なき声を聞く度に、申し訳ない気分で撮影する。

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