2407.jpgユスリカバエ幼虫。体サイズから見てAndroprosopaであろう。福岡にて。

ユスリカでもハエでもなく、ブユに近いらしい。こんもりとした森林内の岸壁を、浸みだした水がうっすら覆うように流れる場所がしばしばある。こうした石清水の岸壁に、彼らはへばりついて生活している。水流が常にある場所でないと生きられない。かといって、激流では流されてしまう。強すぎず弱すぎずの水流が、年間を通じて枯れずに流れ続ける石清水の存在が、彼らにとって生存の必須条件。
指でつつくと、体をUの字に曲げて素早く岸壁表面を這い、逃げる。

これと同じ場所にいる、これに近縁な精霊がいて、俺はそいつにどうしても会わねばならないのだ。しかし困ったことに、それがどんな姿をしているのかを俺は知らないのである。原記載を見ても、バラバラにされたパーツの図しか出ていないため、全体像がまったく分からない。
環境省レッドリストに載っている昆虫の中には、主に蛾や双翅、膜翅、半翅を中心に、その種を選定したお偉方以外にそれがどんな姿をしたものか誰も知らねぇだろ、というものがものすごく多い。だから、専門の知識がない人間があの図版も用語辞典もろくに付かない赤い本を見ても、何が何だか雲を掴むような気分にしかならない。
俺は精霊図鑑を作って、それを万人が「可視化」できるようにしたいと思っている訳だが、それ故に「俺は現物がどんな姿をしているのかあらかじめ知っていなければならない」訳なので、ものすごく大変である。知ってなきゃ見つけて撮影して来られないのだから。

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