2515.jpg見るからにヤバそうなサソリ。ケニアにて。

サバナで石を裏返すと、10個に1個は当たる。サイズは数cmほどのちっこい奴だが、体格の割りに尾がやたら太い。
よく言われる話だが、体が小さくハサミが軟弱な反面尾が太いサソリは、猛毒種が多い。この手のサソリは、たいてい砂漠地帯に生息する。餌が少なく過酷な砂漠では、見つけた獲物を確実に仕留めねば生きていけない。だから、砂漠のサソリやクモは猛毒を持つのだと言われる。
イトグモ科のシカリウスSicariusという、しょぼい見た目の砂漠グモも、噛まれると非常に危険なことで有名。

石をめくるたび殺人サソリがわらわら出てくるなんて危険だろ、と大抵の人間は思うらしいが、サバナの野外調査においてサソリなぞ大した脅威ではない。直接触らない限り何も仕掛けてこないし、飛びかかってくるでもない。ガバッと石を開けるとその場で放心状態のまま固まっている。石をそっ閉じすればいいだけだ。
恐ろしいのは毒蛇。このサバナにはガボンアダー(ガブーンバイパー)が生息するらしく、石の下によくいるから気をつけろと現地人に言われた。石を起こした瞬間ビャッと攻撃してくるため、当たりの石を引いてしまうとなす術がない。しかしこちらも仕事柄、石があったら起こさない訳にはいかない。手前に向けて石をめくらないように気を付けた。幸い、毒蛇以前にそもそも蛇を石下から出すことは、滞在期間中一度もなかった。

ガボンアダーは、遺伝子操作でマムシとツチノコを混ぜたような巨大毒蛇で、胴体が丸太のように太い。よって普段の動きは非常に鈍いのだが、攻撃のみ雷のように素早い。毒牙は大型個体だと、太さも長さも人の小指くらいになるらしい。しかも、普通の毒蛇と違って一度噛み付くと離さず、大量の毒液を滝のように流し込む。僻地で噛まれたら必ず死ぬことにはなるが、この類のヘビの毒はとてつもなく廻りが遅いらしい。組織を激烈に破壊する血液毒なので、丸一日か丸二日地獄の苦痛にもだえ苦しみながら死ぬようである。

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