きくまさ

アフリカの写真は休憩。

2550.jpgオオウラギンヒョウモンFabriciana nerippe。本州にて。まあ、場所はあそこな訳だが。

せっかく西日本にいるんだし、今がちょうど発生時期だし、このタイミングで見に行かねば一生見る機会がないような気がして、慌てて週末に見に行った。普段ゴミみたいな希少昆虫ばかり見ていると、こういうでかくてチャラい虫を見たくなるのだ。そして、こういうでかくてチャラい虫を見ると、またゴミみたいな希少昆虫を見たくなるのだ。

草原性チョウ類の一種であるオオウラギンは、かつては青森以南の日本各地にごく普通にいたというウソが図鑑に書いてある。しかし、時代の流れにともない日本各地から同時多発的に草原環境が消滅していき、現在では九州と本州の本当にピンポイントの狭い範囲にしか見られなくなってしまった。
日本産チョウ類の中でも特筆して絶滅が危ぶまれる種の一つ。基本的に、北海道と沖縄以外のほぼ全ての都道府県版レッドに名前だけは載っている。そして、書いてある内容はほぼ一貫して「1970~80年代以後、姿を消した」。あの土着チョウ種数が全都道府県中最多を誇る長野県でさえだ。これとヒョウモンモドキとタガメを県内から一匹残らず消したのは、長野県政始まって以後最大の失態であり恥である。

チョウを見るにはまず花を探さねばと思い広大な草原をひたすら彷徨ったが、意外にもあの草原はどこもかしこも花が咲いているわけではなかった。とにかく広すぎるため、この高温多湿の気候の下で右も左も分からず歩くのはケニア並の苦行であった。小一時間かかってようやく花が多い場所を見つけ、そこで標的にエンカウントした。
ちょうどメスの新成虫が出る時期だったようで、スレてない綺麗な個体がいた。噂には聞いていたが恐ろしく巨大で、あまりのでかさに我が目を疑った。これは本当にヒョウモンの仲間なのか。オオムラサキの親戚ではないのか。翅の模様は長野で見慣れたタダウラギンのそれと大差ないのだが、後翅縁に並ぶハートマークが味。

2549.jpg近くに黒いあれもいた。クロオオアリが非常に多い区画で、立ち止まると足下から沢山のアリが這い上ってきて、吹き出る汗を舐めまくっていた。

2551.jpgキハダカノコが沢山いた。普通のカノコガと違って、広域な草原環境が維持された環境でしか見られない。

2548.jpg足下から突然飛び立ったので一瞬まさかと思ったが、想定した種ではなかったのでがっかりした。
この草原のどこかには、これに似た雰囲気でここにしかいない蛾がいる。それの生きたのをどうしても見たいと思っているのだが、あれは夜間灯火をたかないと見られないのと、そもそもその場所が灯火をたいてはならない規則のある場所なのとで、限りなく実現不可能な情勢である。

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