刃毛散らす

2710.jpg精霊。

この仲間としては、本来あり得ないような時期にのみ出現するので有名。本来なら全身をモフモフの毛で覆われているのが特徴だが、探しに行った時期が遅すぎたせいで無残に禿げ散らかしていた。
生息域はピンポイントで、なおかつ年々分布域が縮小しており、正確に場所を選ばないと声すら聞くことが出来ない。殊に今年は発生状況が例年にも増して最悪だったらしいが、自力で多産地を見つけ出した。

前々から噂に聞いて覚悟はしていたが、恐ろしく撮影が至難。木の梢の細枝で鳴くため、物理的に手が届かない。しかも、信じがたいほど警戒心が強い。ちょっとでも傍で妙な真似をすると一瞬で逃げ去ってしまい、より高い所に止まるため、なす術がなくなる。
しかも腹立たしいことに、こいつは人を実によく観察している。こちらからは姿が丸見えでも、物理的に絶対手を出せないことが明らかな場所にいる場合は、こちらがどんなに大きな動作をしても絶対に逃げず平静を装っている。しかし、僅かでもこちらに分がある立地では、どんなに些細なこちらの一挙手一投足でも決して許さず、あっという間にその場から消える。全く同じ現象が、断崖絶壁に住むオオゴマシジミの撮影でも言える。

このみすぼらしい禿げちゃびんをたった1枚撮影するのに、どれほど死ぬ思いをしたことか。

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