大間まぐ狼
2017/01/06|Category:脊椎動物


干潮だったので、満ちた時にたまたま入り込んで沖に出られなくなっているものらしい。岸に沿ってゆっくり周回していた。たまに水面すれすれを泳ぐため、手を伸ばせば触れそう。最初、鎌状の背びれを水面から出す魚影が見えたから、テンプレ的なサメかと思った。俺的にはサメの方がテンションが上がったので、マグロと分かった途端に気分が若干萎えた。

周囲には他の人間がいなくもなかったが、誰もこいつらには気づいてないようだった。よかったなお前ら、見つけたのが釣竿も銛も持ってない俺で。俺じゃなかったら、刺身コースかシーチキンコースの二択だぞ。
死にたくなければ、次の満潮まで大人しくしていることを説いて、その場を後にした。