膝丸燈

2808.jpgオオミノガEumeta japonica。静岡にて。

たまたま多産するエリアを発見した。あれだけの数をまとまって一度に見たのは久しぶり。というより、下手すれば人生初かもしれない。しかし多産といっても無尽蔵にいるわけではない。また、そこから数百m離れた所にある、去年そこそこの数を見た区画には全然いなかった。年により、発生のコアエリアが変動するように思える。
情けないことに、これの成虫と交尾を生まれてこのかた一度も見たことがない。なるべく自然状態で観察する機会に恵まれないものか。

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一見、小枝を平行に並べて付けているのでチャミノと思ったが、上部を枝にガッチリ固着させない紡錘形なのと、そもそもサイズがチャミノに似つかわしくない様だったので、オオミノガと断定できたもの。

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オオミノガは広食性で、様々な樹種の葉を食べると言われている。とはいえ、一つの地域内でこれが多く付いている樹種には結構偏りがあるように思う。この撮影エリアでは、数ある樹種の中でも栗と梅に集中している雰囲気だった。予想だが、これは地域個体群によって嗜好樹種が違うというよりは、母蛾のミノから一令幼虫たちが孵化・脱出した際に何らかの理由で上手く周囲に分散できず、そのまま母蛾のいた木に多数の幼虫が居ついて成長した結果なのではなかろうか。それならば、年により多く目に付くエリアが変動することに対しても説明が付く。

日本においてオオミノガは、大陸から侵入した寄生バエによって全国規模で蹂躙されるまでは決して数少ないものではなく、場所によっては大発生して庭木や果樹に大害が及ぶほどだったらしい。そこまでオオミノガがうじゃうじゃいる光景を、生きているうちに一度でも見てみたかった。日本にハエが存在しなかった時空まで遡らない限り、もはや叶わぬ夢だろう。

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