2828.jpgMyrmophilellus pilipes。マレーにて。

東南アジアに住むアリヅカコオロギの仲間で、日本産全種が含まれるアリヅカコオロギ属Myrmecophilusとは別属(と現状扱われている)。後脚フ節が黄色く、さらに鳥の羽毛状の細毛でびっしり覆われるという、他のアリコロにはない特徴を持つので見たら一発でそれと識別できる。
最初スリランカで記載され、その後もインドやブータンなど比較的限られた国で散発的に記録されていただけだったが、実際には東南アジアの相当な広域に分布することが判明した。
この種は寄主特異性をほとんど欠き、現在確認されている限りで4亜科にまたがる不特定多数種のアリの巣にとりあえず寄生できる。その代わり、どの種のアリとも親密にはなれない。ぶっちゃけアリ無しでも生きられるが、それでもアリの巣の周辺の方が餌となる有機物が多く得られるため、好蟻性に甘んじているらしい。

日本にいないので和名がない。分布域が極めて広域なのと、どんな種のアリとも関係できる点から、俺は勝手にアマネ(遍)アリヅカと呼んでいる。


Komatsu, T., & Maruyama, M. (2016). Additional records of the distribution and host ant species for the ant cricket Myrmophilellus pilipes. Insectes Sociaux, 63(4), 623-627.

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