2017/03/16|Category:多足

九州中部の石灰岩地帯に特有の地下性生物で、本州中国地方の洞窟にいるエトウオビヤスデE. etoi etoiの亜種。分布域はさほど狭くはない。外見は基亜種と大して変わらない。
本州にいて九州中部にいるのだから、当然ながら中間エリアたる九州北部の地下空隙でも見つかるはずなのだが、俺は再三の探索にもかかわらず見つけられていない。
完全には退色せず、うっすら桜色をしている種。同じく退色しないナガトゲオビヤスデよりも透明感があり、遥かに上品な印象を受ける。しかし、退色していようがいまいが、洞窟性ヤスデ類は迂闊に手づかみすると強烈な悪臭を放ってくる。洗わない靴下に歯磨きしない口臭を混ぜたような、鼻が曲がる臭気。しかも指に染みつき、洗っても容易に落ちない。