2017/07/10|Category:膜

樹幹のある箇所に、何やら複数匹が群がっているので何かと思えば、瀕死の仲間に群がっていただけだった。最近、海外のアリで傷ついた自分の仲間を助ける行動が論文で報じられたが、今回の場合は別に助けているわけではない。
死にかけの個体は、なんらかの要因で体を圧迫されて潰れかけている。それを周りの仲間が単に餌として認識し、寄ってたかって染み出たその体液を舐めとっているだけ。
死にかけの個体が悶絶して口から液状の餌をたまたま吐き出しており、それを周りの個体が舐めていた。アリは圧死しかけると、周りに仲間がいるいないに関わらず口から餌を吐くことが多い。たまたまそこを通りかかったアリが、単に目の前に餌があるのでそれを回収しているというだけの絵である。
でも、この写真を「瀕死のアリが仲間に大切な餌を託している。小さな昆虫でさえ愛で支え合うのに、人間ときたら云々」みたいなキャプションと一緒にツイッタやらに流せば、みんな騙されて感動するのだろう。