鬼ノイヌ間に

ノイヌCanis familiaris。海外調査では、地球上どこに行っても行く手に立ちふさがる安全上の脅威。

P1380499.jpg今日も毒牙にかける犠牲者を求めてうろつく。マレーにて。

この史上最低最悪な猛獣は、道脇の寂れた寺院や廃屋に集団で住み着き、これを縄張りとして近づく人間に見境い無く群れで襲いかかってくる。強力な顎と鋭い犬歯による物理攻撃はもとより、破傷風や狂犬病といった重篤な感染症が恐ろしい。特に熱帯諸国では犬の管理が非常にいい加減なため、飼い犬・野良の区別なく狂犬病リスクは高い。

場所によってはかなり深刻で、バリ島では、数年前から狂犬病非常事態宣言が発令されたまま現在に至っている。数年前には、フィリピンを観光した日本人二人が相次いで狂犬病を発症して死亡し、ニュースにもなった。日本の感覚で現地の犬に手を出し、噛まれたのではないかと言われる。犬ばかりが危険な訳でもないが、海外ではこの最も身近な動物からはあらゆる感染症をうつされる可能性があると考えていい。

日本の国際空港では、出国手続きのゲートを通過した辺りに「狂犬病に注意!」などの注意書きとともに、魔物の形相をした病犬の写真がよく張り出されている。しかし、実際には狂犬病に感染していても外見上普通な個体も多いようなので、見た目で安全な犬かどうかは判別できない。

ホ・ノイヌ3何もないのに、突然顔をしかめて歯をむき出し始めた。恐ろしい。タイにて。

不衛生つながりで、東南アジアのノイヌはウンコ食いというおぞましい技能を持つ。糞転がしを集めるためジャングルに人糞を仕掛けると、ほんの5分かそこらで無くなってしまうことがある。これは近隣をうろついているノイヌの仕業である。俺の調査地の森ではノイヌが多く、すぐに持って行かれてしまう。
熱帯のノイヌは、本当に野良なのか近隣の集落で放し飼われているのかの区別がとても曖昧なため、もしかしたら飼い犬の可能性もある。飼い犬だった場合、アレを食った後に自分の飼われている集落の家まで帰り、何事もなかったように飼い主の顔を喜んでなめ回すのだろうか。






なぜ、ここまでノイヌのことを壮大にディスるかといえば、俺は幼い頃から犬が死ぬほど嫌いだからである。そうなった背景には、過去に身に降りかかった犬にまつわる幾つもの災難が複合的に関与している。

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