
見た目が美しいため人間は見ると幸せな気分になるが、ある生物にとっては存在そのものが忌わしい。
ネットで調べていて知ったが、ある公園には夏にこれがよく出現して花に来るらしく、そこにはこれを撮影しようと暇な中高年カメラマンが列を作って並ぶらしい。
確かに綺麗だし最近ではめっきり少なくなったとはいえ、ほんの10数年前まではそこまで大騒ぎするほど珍しいものではなかったはずだ。私にとっては、夏の裏山でよく見かける台所のハエみたいな位置づけのもので、別段相手にもしなかった。こんなものが有難がられるレベルにまで、日本の自然環境は地に堕ちたのかと、心底悲しい気分になった。