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精霊

4446.jpg居住区から近い(というほど近くもない)所に、奇跡的に二つ紋の奴が生き残っている場所がある。何年か前に歴史的大水害に見舞われたので、もう場がダメになったかと思ったが、からくもまだ少数が残っていた。
河川敷の水際近くを生息の場とするが、サラサラしたきめ細かな砂地が広がっていること、汚染されていない伏流水が滲み出していることなど、生息のための条件がとてもうるさい。そうした条件を満たす河川敷が国内からほとんどなくなってしまったのを受け、この精霊の生息地も全国でもう数えるほどしか残っていない。それでも、確実に生息してて会いに行ける場所があるだけ、頭の黒いアレよりはまだ救いがある。

日没後、石ころ一つ落ちていない砂地上に突然何匹も現れる。背中には砂を被っている個体が多いため、日中は砂の中にランダムに潜って隠れていることが伺える。石の下に隠れている個体もいるにはいるが、大多数は砂中に潜む。よって、日中いくら生息地で石起こしして探しても、そこに生息する個体のうちほんの僅かしか発見できない。明るいうちに探しても無駄な生物だ。

しかし、この生息地を歩いていて、砂地の上にものすごい数のタイヤ跡が出来ているのが気にかかった。日中オフロード車が相当乗り入れているらしい。これにより、少なからぬ数のこの絶滅危惧種が踏み潰されたであろうことを思うと、怒りを禁じえない。
件の疫病騒ぎの中、人の多い市街地を嫌がり、普段行き慣れない野山へレジャーに出かける人間が多い。それに伴い、自然との触れ合い方やフィールドマナーを何も知らない都会の連中が、好き放題に自然をメチャメチャに荒らして帰る事例を頻繁に見聞きするようになった。また、家の中で時間を潰すためにアクアリウムに凝る人間が増えてきたのを受け、飼育用に野生の淡水魚や両生類を無尽蔵に乱獲してネットオークションで売り飛ばす輩も増え、問題になっている。
つくづく日本人は、自然に厳しい民族だ。

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