2012/09/03|Category:海外・東南アジア

サシオコウモリ一種Emballonuridae sp.。目がぱっちりしててとても可愛らしい仲間で、昆虫食。宿泊施設の離れにある、使われていない建物に数匹住み着いていた。近づくのは危険だし、そもそも警戒心が強すぎて近寄るのが不可能なので、望遠レンズで撮っている。
何となく口元が笑っているようにみえるが、この仲間はみなこういう顔つきをしている。望遠レンズを覗くと、数匹のコウモリがみんなしてこっちを小馬鹿にしてへらへら笑っているように見えて、少しいらついてくる。だが、それがいい。
一般的に、コウモリは人から好かれない。夜行性で陰湿だとか、顔が気色悪いだとか、ほ乳類としては姿形も暮らしぶりもあまりに異様すぎるのが原因だと思う。しかし、実際には翼手目は世界中ほとんどの大陸に分布しており、種数も現生のほ乳類全体のうち4分の1近くを占める極めてメジャーな分類群であることを考えると、実はコウモリじみていないほ乳類の方がむしろ異質なのである、と言うこともできる。
言えないか・・言えないな。
マレーにて。