83.jpgヒレンジャクBombycilla japonica。今年は群れが渡ってきた。毎年、俺の近所では例年1月半ばから2月末にかけて群れがやってくるが、こない年もある。

連雀はたくさんいる鳥なのだが、その割に近所では非常に撮影が難しい。民家の庭先に植えられている果樹に依存しているようで、つねに人が多い場所にしか出没しないのである。誰もいない誰にも迷惑をかけない河川敷で、何もしないでいただけで通報される(しかも正月の元日)という、前人未踏の輝かしい実績を持つ身としては、知らない余所ん家に望遠レンズを向けて眺めるなど、どんなトラブル面倒の原因になるか知れない。だから、せっかく遭遇しても撮影を断念せざるを得ないシチュエーションが多く、なかなか撮影できない鳥なのである。一度も遭遇立地に恵まれないまま、シーズンが終わってしまう年もある。

81.jpgそんな感じで、俺にとっては地球上でもっとも撮影困難な鳥である連雀だが、つい先日になって奇跡的に無難な場所でこいつらの群れに遭遇できた。場所は、山裾の柿の木。ここらの山裾の田園には多くの柿の木が植わっており、この時期になっても収穫されなかった実が多量に付いている。しかし、不思議なことに人間のまばらなこういう場所の柿の木には、ツグミやムクドリなど他の鳥は来ても連雀は頑なに来ようとしない。
他の鳥と餌を巡って争うのが嫌なのか、もしくは山裾にしばしば小型猛禽がうろついているのを嫌がっているためだろうか。理由は知らないが、普段寄り付きたがらないその山裾の柿の木にまでわざわざ来たということは、きっと市街地のナリモノを大方食い尽くしてしまったのだろう。

82.jpgすごい勢いで実を食い散らかしていく。けっこう食い方が汚らしい。しかし、このひもじい季節に限られた餌を目の前にして、なりふり構っていられないのだろう。とにかく厚かましくなければ、生きていけない。

翌日この木の傍を通りかかったら、もう実がぜんぜん残っていなかった。連雀ももう周囲にはいなかった。いずれ、新たな餌場を求めてこの町から出て行くだろう。近所で連雀が見られるのも、あとほんの少し。

長野にて。

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