2013/08/29|Category:膜

二匹が連れ立って出かけようとしている(タンデムと呼ばれる)。一匹では運べない大きさの餌を見つけたアリがいったん巣へ戻り、仲間を動員してもう一度餌を回収しに行く行動と言われることが多い。前方のやつは、何らかの理由で後方のやつの足が遅れると、その場で立ち止まって追いつくのを待ってやる。後ろのやつに触角で尻を叩かれると、前のやつは再び前進する。一定時間尻を叩かれない状態が続くと、前のやつは後ろの奴が完全にはぐれたと判断するらしく、見捨てて先に行く。
しかしこのハダカアリの場合、餌もないのになぜか巣から50cmほど離れた時点で突然タンデムを解消してしまった。巣口から何ペアもタンデムを組んだアリが出かけていったが、すべてが巣からそのくらいの距離離れるとタンデムを解消した。
ちなみに、ハダカアリという名は体表面に立った毛が生えておらず、全体的にのっぺりした雰囲気に見えることによる(寝た毛は生えている)。だから、この名に関して「アリはもともとどの種類も服なんて着てねーじゃんか」という批判は当たらない。
静岡にて。