仕事の合間に仕事だぜ

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446.jpgたぶんヤノトガリハナバチCoelioxys yanonis。花粉や蜜を集めて巣にため込み幼虫を育てるハナバチの仲間にあって、この仲間は自力でそれをしない。他のハナバチ類の巣にこっそり侵入し、中にため込まれた蜜や花粉を奪い取る「空き巣」である。

447.jpg地表すれすれをゆっくり飛び回り、ハナバチ類の中でも単独で地中や植物の茎に営巣するハキリバチ類の巣を探す。いざ標的の巣を見つけると、様子を見つつ慎重に近寄って、その巣の主が外勤に出て留守にしているのを確かめる。留守を確信すると、空き巣は中へ押し入って内部を物色する。十分な花粉がまだ蓄えられていない巣だった場合、何もせず外へ出てくるが、その巣を密かに連日監視し続けるようである。十分な花粉が詰まった巣であれば、卵を産み付けてさっさと逃げる。
やがて何も知らずに帰ってきた巣の主は、爆弾が仕掛けられているとも気付かずに巣内の花粉塊に産卵し、巣部屋を塞いでしまう。

448.jpg生み付けられた空き巣の卵は、寄主の卵より早く孵るらしい。ふ化後は寄主が貯めた花粉塊を食って成長する。ある程度成長すると、鋭いキバを生やした姿へ変貌し、同じ部屋にいる寄主の幼虫を噛み殺してしまう。多量の花粉塊を全部独り占めにして、空き巣の幼虫はぐんぐん成長していく。

長野にて。

参考文献:
前田泰生ほか(2002)オオハキリバチとその労働寄生蜂の生活。ハチとアリの自然史・本能の進化学。北海道大学図書刊行会、pp71-95.

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