2013/11/24|Category:脈

キバネツノトンボAscalaphus ramburiの幼虫。ツノトンボ類の幼虫はいわゆるアリジゴクなのだが、すり鉢状の巣を作らずに適当にどこかに紛れて獲物を待ち伏せているだけなので、とにかく発見が難しい。
しかし、今年の初夏にたまたま行きつけの草原で、幼虫が孵化している卵塊を草上に見つけた。ならばその周辺に幼虫がまだいるに違いないと思って、秋口になったら大きく成長した姿を拝もうと考えていた。その計画をつい先日遂行したのだった。

一番最初に標的を見つけて気をよくしたが、その後が続かない。いくら周りを探しても、追加個体が見つからない。やはり、こいつはかなりの難敵だ。この産地は、ちょぼちょぼとススキの株が生えるだけの裸地なので、それでもある程度狙いを付けて探せるだけ楽である。これが全面草の生えた芝生のような場所だったら、もう発見は不可能である。


俺はいずれこの土地を離れるが、何かのおりにふらっと戻って来たときに、ここが住宅地か駐車場になっていないことを祈る。
長野にて。