591.jpgウスアオキリガLithophane venusta。成虫越冬する蛾で、樹幹に張り付いて冬を乗り切る。騒ぐほど珍しくはないが、まるで大理石でこしらえたような上品な種。市街地近くで見るのは難しく、少し山奥に入らないといない。

この蛾は、樹幹に生えるウメノキゴケなどの地衣類に似た色と模様をしている。地衣類が付いた樹幹に止まって越冬していると、発見がおぞましく困難となる。

592.jpgこの中で3秒で発見できたら界王神。

あまりに見事に地衣類にとけ込む模様なので、これを見た人間は例によって「これは地衣類に擬態するための模様だ」と思いこむ。しかし、この蛾は明らかに自分が地衣類に似ていることを理解しておらず、地衣類が全くない場所に平気で止まって越冬することもしばしば。

593.jpgウメノキゴケのない墓石に止まって越冬中。これなら簡単に見つかる。

ネットで画像検索しても、地衣類のない所で越冬中のこの蛾の写真がけっこう見つかる。この蛾が住む山間部の広葉樹林というのは、もともと至る所の樹幹に地衣類が生えている環境である。だから、この蛾が地衣類の場所を選んで止まるのではなく、この蛾が止まる箇所にはたまたま地衣類が生えていることが多い、というのが正しい表現だと思う。いずれにしても、結果的にそのお陰でこいつらは天敵に食われるのを相当に免れているだろう。

長野にて。

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界王神
自分は界王神であることが判明いたしました。
これからの人生ちょっと自信が持てそうです。
介殻虫屋|2014.02.01/10:40
おめでとうございます!!
richoo|2014.02.01/17:15

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